PC管理のクラウド型新サービス
Windows 10管理をクラウドで 「Microsoft Managed Desktop」のメリットは?
Microsoftは物理デバイスを管理するための新しいクラウド型サービス「Microsoft Managed Desktop」を月額料金制で提供する。企業はこれでセキュリティアップデートを管理できる。
Microsoftは「Microsoft Managed Desktop」において、物理デバイス管理用のクラウド型サービスを提供する。IT担当者たちはこれで大きな悩みの種を解消できると期待している。
Microsoftは2018年9月に開催したカンファレンス「Microsoft Ignite」で、新しく提供開始するMicrosoft Managed Desktopの詳細を発表した。このサービスは物理デバイスとMicrosoftソフトウェアとリモート管理サービスを組み合わせ、Windows PCを完全に管理するサービスとして月額料金で提供する。
調査会社Enterprise Management Associatesのアナリスト、スティーブ・ブレースン氏は、「これは人気が非常に高まっているAppleの企業向けデバイス管理『Device Enrollment Program』に幾つかの点で対抗している」と話す。
Microsoft Managed Desktopの特徴
Desktop as a Service(サービスとしてのデスクトップ)はデスクトップの配布と管理を簡素化するもので、LenovoやDellなども同様のプログラムを提供している。Microsoft Managed Desktopは「Windows Virtual Desktop」などのクラウドデスクトップサービスとも競合する部分がある。後者は「Microsoft Azure」を利用したDesktop as a Serviceで、こちらも今回のカンファレンスで発表された。
Microsoft製品を扱うIT担当者たちは、Microsoft Managed Desktopには明確な価値があると考えている。現在は物理デバイスを好むエンドユーザーが多い。そうしたデスクトップを管理する作業の面倒な部分をこのサービスは軽減してくれそうだという。
公開会社会計監視委員会(Public Company Accounting Oversight Board)でシステムエンジニアを務めるデイビッド・バッシー氏は次のように話す。「全米各地に職員がいるため、ノートPCの配送を待ってからイメージを展開し、各職員用にセットアップしなければならない。これ(Microsoft Managed Desktop)を利用すれば、そうした負担が軽減されるだろう」
Microsoft Managed Desktopでは、利用可能なデバイスのリストから2年または3年のハードウェア買い替えサイクルを選択できる。現時点でリストから選べるのは、Microsoftの「Surface」シリーズのみだが、今後はサードパーティーと連携して対象デバイスを増やしていく予定だという。
IT管理者がデバイスを選択すると、そのデバイスはMicrosoftからエンドユーザーに直接出荷される。届いたデバイスの電源を入れると、ソフトウェアで自動的に設定が行われ、ベースラインセキュリティポリシーの自動設定と基幹業務(LOB)アプリケーションの自動インストールが実行される。アナリティスクソフトウェアがセキュリティの脅威を検出すると、そのデバイスは問題が解決するまで社内ネットワークから切り離される。セキュリティ更新と機能更新は、「Azure Active Directory」の更新プログラムの展開リングに従ってデバイスに適用される。
このプログラムには、ハードウェアとMicrosoftソフトウェアを対象とする24時間365日の「Tier 1」ヘルプデスクサポートも含まれている。ユーザーはMicrosoftサポートに直接連絡して問題を解決することが可能だ。
法律事務所Bradleyでテクニカルオペレーションマネジャーを務めるエレン・カービー氏は、コンプライアンス要件の多い同社にとって、セキュリティと簡便性のメリットは非常に大きいという。
「弁護士には特殊な条件(のデスクトップ)が必要だ。それを確保し、仕事に必要な各種ツールをそろえなければならない」(カービー氏)
調査会社Enterprise Strategy Groupのアナリスト、マーク・バウカー氏は、Microsoft Managed DesktopはIT要員の限られている中小企業には明らかに価値があるが、大企業にアピールするにはカスタマイズ性がカギとなると指摘する。
「大企業ではさまざまな理由からカスタマイズ度の高いデスクトップを使っている場合があるため、初めは向いていないのではないかと思った。(しかし)そうした企業は既に大規模なクラウドサービスを利用しており、このサービスも大規模に利用できるなら価値を見いだせるのではないだろうか」(バウカー氏)
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