AIを搭載した帳票設計不要のOCRサービス トーマツが提供開始帳票処理の自動化が可能に

トーマツは人工知能(AI)モデルを搭載した財務・経理部門向けOCRサービスを提供開始した。見積書や請求書を読み取り、入力処理を自動化する。サービス導入後も使用履歴を通して学習し、識字精度を向上できる。

2018年11月16日 05時00分 公開
[上田 奈々絵TechTargetジャパン]

関連キーワード

OCR | 財務経理 | ディープラーニング


photo トーマツ リスクアドバイザリー事業本部のシェイク氏

 有限責任監査法人トーマツとデロイト トーマツ リスクサービスは2018年11月8日、見積書や請求書などの帳票内の文字をデータ化する光学文字認識(OCR)サービス「AI-OCRソリューション」を提供開始した。同社が開発した人工知能(AI)モデル「Deep ICR」に過去の帳票を学習させることで、従来のOCRソフトウェアに必要だった事前の帳票設計を不要にしたことが特徴だ。

 AI-OCRソリューションは帳票に印刷された文字(活字)を読み取り、帳票の転記、集計、整理を自動化する。PDF形式の見積書の画像から文字データを抽出し、TSV形式でファイルに出力するなどの使い方が可能。企業や自治体の財務・経理部門が使う会計システムへの入力処理業務や、工場における修理保守の見積書類処理での利用を想定している。

 Deep ICRは中核技術として、機械学習の一つであるディープラーニング(深層学習)を採用。帳票の読み取り不備や、それに対する人の修正内容を教師データとして学習し、帳票の識字能力を向上できるという。トーマツのリスクアドバイザリー事業本部で新規事業推進シニアマネージャーを務めるシェイク・シャハリアルホサイン氏は「請求書に書かれた住所など、書類によってレイアウトの違う文字列も認識して出力できる」と説明する。

4つのアルゴリズム・機能で構成

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品資料 双日テックイノベーション株式会社

従来の電話の在り方を見直し、働き方の多様化に柔軟に対応する方法とは?

さまざまなWebシステムが使われるようになった今も、電話はやはりビジネスに不可欠なツールである。とはいえ働き方改革やDXを受け、企業における電話の在り方も大きく変わってきた。そこにフィットするソリューションがクラウドPBXだ。

製品資料 オリックス株式会社

DXで成果を挙げるための第一歩、ペーパーレス化のメリットと正しい進め方とは?

日本企業のDX戦略が遅れている要因の1つに、“守りのIT”にリソースを割かれ、“攻めのIT”に着手できていないことがある。この状況を打破するための第一歩として考えたい“ペーパーレス化”のメリットや、正しい進め方を解説する。

製品資料 株式会社スタディスト

「そのマニュアル、本当に見られている?」 活用されるマニュアルのポイント

業務マニュアルは使われて初めてその効果を発揮するが、そもそも見られていないことから、業務課題を一向に解決できないという企業は多い。“活用されるマニュアル”を作成・共有するには、どんなポイントを押さえるべきか。

製品資料 株式会社スタディスト

現場で使われないマニュアルと決別、活用されるために必要なコツとは

マニュアル作成において、90%以上の組織がビジネスソフトを利用しているが、それでは活用されるマニュアルへのハードルは高い。きちんと現場に使われるマニュアルにするために、ノウハウを把握しておきたい。

製品資料 株式会社スタディスト

DXの推進を阻む「移行コスト」を解消し、新規ツールを浸透させるには?

あらゆる業界でDXの取り組みが加速する一方で、成功を実感している企業は1割にも満たないという。最大の障壁となる「移行コスト」を解消し、新規ツールを「誰にでも使える」状態にするための方法を探る。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。