Chromebookにほれ込んだ筆者が、Chromebookの業務利用をとことん追求して何ができて何ができないかを明らかにする。前編ではChromebookが直面する現実とG Suiteのコラボレーションの概要を紹介する。
その徹底した生産性への取り組みにおいて、「Chromebook」は「Windows」PCや「Mac」の比ではない。Chromebookに魅力を感じる理由の1つは、「Microsoft Office」の代わりにGoogleの「G Suite」を採用していることだ。
ただ、ビジネス用途で最も多く使われているのはMicrosoft Officeであり、それ以外の製品を使おうとすると摩擦が生じるのは避けられない。
ビジネスの現場では、ファイル共有や印刷などに関連する摩擦が生じることがある。ファイル共有は「Googleドライブ」や「Microsoft OneDrive」などのオンラインストレージで非常に簡単に行える。だがネットワーク共有フォルダはそれほど容易でない。「Network File Share for Chrome OS」(オープンソースソフトウェアの「Samba」クライアントがベース)を使えば、WindowsのSMB共有フォルダをマウントできる。ただ、このアプリは操作性が良くない上にブラウズ機能がない。
印刷には「Googleクラウドプリント」を用いるが、それにはGoogleクラウドプリントサービス対応のプリンタが必要だ。
Windowsネットワークでの作業を格段に容易にするアプリの一つが、Androidアプリの「Microsoft Remote Desktop」だ。このアプリはChromebookでも適切に動作する。このようにChromebookのAndroidアプリサポートを活用すれば、柔軟性がさらに高まる。例えば「Office 365」ユーザーと共同作業をするならAndroidアプリの「Microsoft Teams」を使えばよい。
G Suiteは共同作業に常に優れた働きを見せる。Googleは「Googleドキュメント」を「チーム向けのワードプロセッサ」と説明している。同アプリは社内外のユーザーとのドキュメント共有が簡単で、核となる機能はリアルタイムの共同編集だ。他のユーザーの編集をリアルタイムに確認し、コメントを追加して、作業中にチャットで連絡を取り合うことができる。
Googleドキュメントや「Googleスプレッドシート」「Googleスライド」にはバージョン履歴機能や変更追跡機能が備わり、バージョン履歴の表示、バージョンの分りやすい命名、変更を加えたユーザーの確認が可能だ。
「Hangouts Chat」は仮想ルームやスレッド式のチャットを提供する。
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