コロケーション施設を使ってプライベートクラウドを構築することはできる。ただしコロケーション施設を使えば常にプライベートクラウドになるわけではない。パブリッククラウドも含めて、3つの用語の違いを探る。
「プライベートクラウド」という用語は「コロケーション」に置き換えて使うことができると誤解されている場合がある。実際には、この2つの用語の意味は明確に異なる。プライベートクラウドでは、ユーザー企業の担当者がテナント(管理者とエンドユーザーで構成されるユーザーグループの単位)の管理者となる。これに対してコロケーションでは、ユーザー企業はベンダーが運営するデータセンターのフロアスペースを借りて、自社のサーバやネットワーク機器といったハードウェアを運用する。
企業がコロケーション施設内でプライベートクラウドを運用することはできる。ただしコロケーション施設を利用することが、プライベートクラウドを構築・運用することを意味するわけではない。その環境がプライベートクラウドとコロケーションのどちらに該当するかは、ハードウェアの所在場所ではなく、機能の仕方によって決まる。
プライベートクラウドとコロケーションの違いを理解するために「パブリッククラウド」の定義を考えてみよう。パブリッククラウドのユーザー企業は、自社の拠点から離れた遠隔地のデータセンターのリソースを利用する。ただしデータセンターの所在地はパブリッククラウドの定義には関係がない。
パブリッククラウドの主な特徴は、ユーザー企業のリソース使用量に応じてベンダーが課金するマネージドサービスであることだ。そのクラウドサービスが真のパブリッククラウドであるかどうかは、複数のテナントに対してマネージドサービスを提供しているかどうか、つまりマルチテナント型マネージドサービスかどうかで決まる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年3月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
Cookieレスの時代 「リターゲティング広告」にできることはまだあるか?
プライバシーの在り方が見直されようとしているこの変革期をデジタル広告はどう乗り越え...
ドン・キホーテが「フォートナイト」に登場 狙いは?
「フォートナイト」のインタラクティブな体験を通じて、国内外の若年層や訪日観光客との...