「Windows」ユーザーが「Mac」に乗り換えようと思わない5つの理由「Windows」と「Mac」、業務用にどちらを選ぶか【第4回】

企業の標準クライアントデバイスとして「Windows」搭載PCが普及しているのは、それなりの根拠がある。Windows搭載PCユーザーが特に評価するポイントを整理しよう。

2021年10月03日 07時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

 「Windows」搭載PCは、依然として企業のクライアントデバイスの主流だ。Windows搭載PCには、業務利用に適したさまざまな特徴がある。Windows搭載PCユーザーが、Appleの「Mac」ではなくWindows搭載PCを選ぶ主要な評価ポイントを整理しよう。

1.「選べる」ことの強み

会員登録(無料)が必要です

 Windows搭載PC最大のセールスポイントは、幅広いハードウェアを利用できることだ。企業はさまざまなデバイスベンダーが提供する機種から選択できるだけでなく、CPU、GPU(グラフィックス処理プロセッサ)、メモリモジュール、ストレージ、ディスプレイなどを選ぶことができる。それぞれの企業が必要とする用途やアプリケーションの要件に応じてシステムを構成可能だ。

2.ビジネスアプリが豊富

 オフィスアプリケーションなどのビジネスアプリケーションの中には、もともとWindows専用だったものがかなりある。Appleの「macOS」版があったとしても、Windows版より機能が制限されていたり、少なかったりする。中にはWindows版しかないビジネスアプリケーションもある。

 Microsoftのオフィススイート「Microsoft Office」にはmacOS版もあるものの、やはりWindows版の方がアプリケーションが充実している。「Access」「Visio」「Project」にmacOS版のクライアントアプリケーションはない。

3.管理ツールの機能が充実

 主要なクライアントデバイス管理ツールは、総じてWindows搭載PCの管理機能を中心に据えており、Windows搭載PCを細かく管理する包括的な機能を備える。「Parallels Device Management」(旧「Parallels Mac Management」)といったMacの管理が可能な製品もあるものの、主要なクライアントデバイス管理ツールのMac管理機能はWindows搭載PC管理機能と比べて限定されていたり、利用に追加のライセンスが必要だったりする。

4.修理やアップグレードが容易

 IT部門は、ほとんどのWindows搭載PCを自ら分解して組み立て直すことができる。一から組み立てたりはしないとしても、カバーを外して故障したストレージを交換したり、メモリモジュールをアップグレードしたりすることが可能だ。そのため容易に構成要素をアップグレードできる。Macの場合は、こうした作業はほぼ不可能であり、バッテリーを交換するにも代理店に本体を送らなければならず、時間やコストがかかりやすい。

5.さまざまな操作が可能

 「Windows 8」の後、Microsoftは「Windows 10」でユーザビリティを大幅に強化し、IT担当者やビジネスユーザーに役立つ機能を追加した。例えばWindows 10は、設定やシャットダウン、再起動、スリープなどの操作を音声で実行できるようにしている。ペン入力などタッチスクリーンの操作方法が充実しており、PC用とタブレット用でユーザーインタフェースを切り替える機能も備える。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

事例 NTTテクノクロス株式会社

東レの事例に学ぶIT資産管理の効率化、属人化を解消して利便性を高めた秘訣は?

独自開発したIT資産管理ツールが属人化し、セキュリティリスクにつながる不安要素となっていた東レ。しかし、今やその状況は変わり、インベントリ情報のリアルタイム更新を実現し、正確性も向上したという。同社はどう取り組んだのか。

事例 NTTテクノクロス株式会社

棚卸のたびに誤りが判明、「煩雑なIT資産管理」を適正化するには何が必要?

働き方の多様化を受けてIT資産の状況も細分化が進んでいる。こうなると運用負荷が増大し、不十分な管理がコンプライアンスやセキュリティのリスクを招いてしまう。現状に適した管理体制に移行するには、どのような対応が必要なのだろうか。

事例 NTTテクノクロス株式会社

海外拠点を含めて運用をリアルタイムに可視化、ダイキンが挑んだIT資産管理改革

グローバル空調機器メーカーであるダイキンでは、IT資産管理におけるさまざまな課題が浮上していた。そこで同社は、IT資産管理の仕組みの抜本的更新を決定。現在では、IT資産管理の一元管理を実現している。同社の事例を詳しく紹介する。

事例 横河レンタ・リース株式会社

迅速かつ柔軟なPC調達を実現、PCの運用コストも削減するレンタルという選択肢

コロナ下に数十台のPCを調達することが必要になり、迅速かつ確実な手段としてレンタルPCサービスを導入した備後漬物。迅速で柔軟性の高いサービスによりPC調達業務の大幅な効率化を実現し、トータルコストの削減にもつながっているという。

事例 株式会社エヌアイデイ

エアライン系 総合商社の事例から学ぶ、ミッションクリティカルなシステム運用

ANAグループの総合商社は、老朽化したオンプレミス基盤をクラウドへ移行するに伴い、システム全体の運用監視業務をアウトソース。コア業務に専念しつつ、24時間365日 サービスの安定的提供を実現した事例を紹介する。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news103.jpg

「AR」でMetaに勝てる? SnapのCEO、エヴァン・シュピーゲル氏はこう語った
SnapのCEO、エヴァン・シュピーゲル氏が最近、動画インタビューに立て続けに登場している...

news085.jpg

SEOに欠かせない「インデックス」について徹底解説【初心者必見】
今回は、SEOにおける「インデックス」について、わかりやすく解説します。

news090.jpg

マーケ担当者はなぜ「広報」を誤解するのか?
「マーケティング」と「広報」活動は似て非なるもの。この連載では2つの業務を兼務する人...