「Mac」を標準のクライアントデバイスとして導入する場合、企業は幾つかの課題に対処する必要がある。特に「Windows」搭載PCとの違いを踏まえて、Mac導入・運用時の注意点を整理しよう。
Appleのクライアントデバイス「Mac」を業務で使いたい――。こうした従業員からのニーズの高まりに応えるべく、IT部門は「Windows」搭載PCだけでなく、Macを標準のクライアントデバイスとして採用する必要に迫られている。企業がMacを導入、運用する場合には、幾つかの課題に対処しなければならない。
業務用の市販アプリケーションや独自開発のアプリケーションの中には、MacのOS「macOS」では使えないものもある。Windows専用のアプリケーションをMacで実行するには仮想化製品の導入が必要となることがあり、そのためのコストがかかるだけでなく、運用が複雑になる。
ウイルス対策ソフトウェアといった特殊用途のアプリケーションの中には、macOS版が存在するとしても、もともとはWindows専用だったものが少なからずある。そうしたアプリケーションのmacOS版は、Windows版と比べて機能が限定されていたり、少なかったりすることがある。
macOS版とWindows版の双方を用意するアプリケーションの場合、macOS版とWindows版のソフトウェアライセンスが分かれていることがある。例えばMicrosoftのWindows向け統合開発環境(IDE)「Visual Studio 2019」のソフトウェアライセンスがある企業でも、そのmacOS版に相当する「Visual Studio for Mac」を利用することはできない。
一般的にクライアントデバイスの修理やアップグレードには、それが単純な手順であっても専門知識を持つエンジニアの支援が必要になる。Windows搭載PC専門のエンジニアが、Macの修理やアップグレードを適切にこなせるとは限らない。
Windowsを中心にシステムを構築し、運用してきた企業では、MacとWindows搭載PCの両方を使う場合に新たな管理コストが発生する。IT部門にとっては管理作業が複雑になる。
Windows搭載PCと比べると、AppleがMac向けに用意するハードウェア構成の種類は限られている。結果として企業にとってMacをカスタマイズして導入することは難しい。
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