テレワークを快適にするには「Zoom」などWeb会議ツールの快適な利用が欠かせない。帯域幅のようなWeb会議の要件は、求めるビデオ通話の質によって異なる。基本を知っておこう。
テレワークへの急激な転換で、企業におけるWeb会議の利用機会は急速に広がっている。調査会社Metrigyが2021年1月に発表した調査結果「Workplace Collaboration: 2021-22」によると、企業の約82%が会議の全てまたは大半をWeb会議で実施するようになり、約87%が「Web会議は業務に不可欠または重要な技術だ」と回答した。調査対象は世界のユーザー企業476社だ。
オフィスワーカーとテレワーカーのWeb会議利用が増えれば、Web会議品質に対する要求も高まる。Web会議にはどれくらいの帯域幅(通信路容量)を用意すればいいのか。前提としてビデオ通話の品質(安定性や音質など)と帯域幅の関係が重要だ。
Web会議ツールはコーデック(圧縮や復元の処理)などの技術によって、それほど広い帯域幅を使えないエンドユーザーでもWeb会議を利用できるようにしている。ただしビデオ通話を高品質にするには、そのための帯域幅を確保する必要がある。
「Zoom」は1対1のビデオ通話に推奨する帯域幅を次のように提示している。
注:「p」はプログレッシブ(順次走査)の略で映像の単位、「HD」は高解像度の略称。
Zoomのグループビデオ通話は、次の通り1対1よりも要件が高くなる。
「Cisco Webex」や「Microsoft Teams」などのWeb会議ツールにも、それぞれ同じような帯域幅要件がある。
電話ケーブルや光ファイバーを使った高速のインターネット接続サービスを利用していれば、こうした要件を容易に満たすことができる。ただし使用可能な帯域幅だけでなく、音声とビデオに影響する他の要因も考慮しなければならない。動画ストリーミングやオンラインゲームなど他のサービスがWeb会議と帯域幅を奪い合ったり、干渉を起こしたりする可能性もある。
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