ベンダー各社が「Web会議疲れ」の対策に力を入れている。会議予定が過密になるのを防ぐ機能や、Web会議に起因する疎外感やプレッシャーを軽減する機能を併用することで、ストレス軽減に役立つ可能性がある。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)に伴い、Web会議ツールの導入が一気に進んだ。オフィスに集まって会議ができなくなったからだ。Zoom Video CommunicationsやMicrosoftなどのITベンダーは、この急激な動きの恩恵を大きく受け、各社のWeb会議ツールの利用規模は急成長した。
残念なことに、差し迫った問題の解決策として企業から歓迎されたWeb会議ツールが「Web会議疲れ」という現象を引き起こしている。従来の対面会議を単にバーチャルに置き換えるだけでは従業員が疲弊してしまうことに、企業は気付きつつある。
カナダ勤務の18歳以上のオフィスワーカー500人を対象に、人材会社Robert Half Internationalが2020年10月から11月にかけて実施した調査では、回答者の44%が「パンデミックが始まってからWeb会議疲れを経験した」と回答した。経済誌「Wall Street Journal」が2021年5月に報じた記事によると、Zoom Video CommunicationsのCEO、エリック・ユアン氏も「Web会議が続いた後は疲れを感じる」と認めている。
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