「macOS」搭載デバイス管理の選択肢【後編】
Mac管理ツール「Jamf」と「Fleetsmith」の料金の違いは? どちらを選ぶべきか
Apple製デバイスの管理においては、管理ツールがどのような他ツールと連携可能なのか、利用料金は幾らなのか、といった観点も重要だ。こうした観点で「Jamf」と「Fleetsmith」を比較してみよう。
中編「『Jamf』『Fleetsmith』の長所と短所を比較 Mac管理がしやすいのはどっち?」に続き、Apple製デバイス管理の主要ツール「Jamf」と「Fleetsmith」の違いを紹介する。本稿は特に他ツールとの連携や利用料金の違いに焦点を当てる。比較時に不確定要素になるポイントも併せて考えてみよう。
JamfとFleetsmithの「連携可能なツール」を比較
Jamfは連携可能なサードパーティー製品が多彩だ。例えばJamfは、Microsoftのデバイス管理ツール「Microsoft Intune」と連携するためのプラグインを提供する。その他にもJamfは、Microsoftのディレクトリサービス「Active Directory」(AD)、電子証明書管理ツールの「Venafi」や「DigiCert」、ログ解析ツール「Splunk」、ADの証明書サービス「Active Directory Certificate Services」などとも連携可能だ。Jamfが用意するAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を介して、Jamf Proとサードパーティー製ツールの間の連携も実現する。
Fleetsmithの他ツールとの連携はより限定的だ。連携可能なツールに、Appleのプッシュ通知サービス「Apple Push Notification Service」、Googleのセキュリティツール「Santa」がある。
JamfとFleetsmithの「利用料金」を比較
Jamfの料金は、エディションや対象デバイスによって異なる。一例を下記に示す。「Jamf School」のサブスクリプションプランの料金はもっと複雑だ。
- Jamf Now
- デバイス1台当たり月額2ドル
- Jamf Now Plus
- デバイス1台当たり月額4ドル
- Jamf Pro
- 「iOS」「iPadOS」「tvOS」搭載デバイスは、1台当たり月額3.33ドル
- 「macOS」搭載デバイスは、1台当たり月額7.17ドル
Fleetsmithは2つのエディションを用意している。それぞれの利用料金は下記の通りだ。
- Fleetsmith Intelligence
- 無料
- Fleetsmith Managed
- デバイス1台当たり月額8.25ドル
JamfとFleetsmithのどちらを選ぶか
企業はFleetsmithよりもJamfを採用する傾向にあった。小規模から大規模までさまざまな企業のニーズを前提にした機能を搭載しているためだ。Fleetsmithは比較的、小規模の企業をターゲットにしてきた。とはいえFleetsmithは、さまざまな規模の企業による利用を前提にしており、ユーザーインタフェースの合理化とシンプルな操作性によって魅力を高めていると説明する。
この2つのツールのどちらを採用するかを検討する場合、企業の意思決定者はそれぞれの機能や使いやすさ、料金などを比較して検討することになる。この際に大きな不確定要素となるのが、AppleがFleetsmithを買収したことだ。AppleがFleetsmithをどのように変えるのか、デバイス管理の分野で何をもくろんでいるのか、Jamfなどの他ベンダーはどのような影響を受けるのか、といった点がまだはっきりしない。
問題を複雑にするのは、Appleが「Mac」に採用してきたIntel製プロセッサを、自社開発したプロセッサ「Apple Silicon」に置き換える計画を立てていることだ。これによりデバイス管理がどのような影響を受けるかはまだ不明瞭だが、余波を受けるのは避けられない。
こうした不確実性があるため、将来的に見てどちらの製品が最適なのかを企業の意思決定者が判断するのは難しい。“待つ”という選択肢があるならそれでも問題はない。待つことができない場合は、将来的にも自社の選択が最善になることを祈りながら、現時点の要件に適した製品を選ぶ必要がある。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的な家電メーカーが実践する「クリエイティブプロセス効率化」の方法とは? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的テクノロジー企業に学ぶ、プロセス標準化とプロジェクト納品自動化の秘訣 -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソニー・ピクチャーズ テレビジョンに学ぶ、次世代サービスデリバリーのヒント -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソミック石川に学ぶ、ICT浸透後に直面した「工数管理」の課題と解決策
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
なぜOpenAIやAnthropicのAIは「脱走」したのか 情シスが迫られるエージェント統制
-
4
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
5
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
6
ANAが専用回線から移行した「NaaS」の全貌 ネットワーク準備が数カ月から数週間に
-
7
「プログラマー不要論」にThe Linux Foundationが示した答え
-
8
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
9
「高すぎるGPU」を捨てAI推論をCPUへ Armが示す電力とコストの現実解
-
10
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
9
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
10
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー