「macOS」搭載デバイス管理の選択肢【中編】
「Jamf」「Fleetsmith」の長所と短所を比較 Mac管理がしやすいのはどっち?
Apple製デバイスの管理における要件は企業によって異なる。管理ツール「Jamf」と「Fleetsmith」をどう比較すればいいのか。検討すべきポイントを紹介する。
Apple製デバイスの管理ツール「Jamf」と「Fleetsmith」は共通する管理機能を備える一方で、機能的な差異も少なくない。「セットアップ」「管理」「デバイスの導入」「セキュリティ」といった観点で、2つの製品の特徴を分類すると比較しやすくなる。
JamfとFleetsmithの「導入方法」を比較
Jamfのクラウドサービスには「Jamf Now」「Jamf School」に加えて、オンプレミスのソフトウェアとしても使える「Jamf Pro」がある。
クラウドサービス版の場合、基本的にセットアップはサービス契約をするだけだ。オンプレミス版の場合は、管理者がJamfの管理サーバ「Jamf Pro Server」とそのサーバツールをインストールし、製品をアクティブ化して、さまざまな構成作業をする必要がある。管理対象となる「macOS」搭載デバイス(以下、Mac)のクライアントエージェントは、Jamf Proによって自動的にインストールされる。
Fleetsmithのセットアップは、Jamfのクラウドサービス版の場合とよく似ている。管理者はアカウントを作成して、管理対象としてMacを追加するだけだ。Jamf Proと同様、FleetsmithもMacにクライアントエージェントを自動的にインストールする。
JamfとFleetsmithの「管理機能」を比較
Jamfには、Macの管理機能が複数ある。例えばJamf Nowは一元管理のためのポータルサイトを提供する。このポータルサイトには、メールアカウント、セキュリティ設定、展開済みアプリケーションに関するステータス情報が表示される。Jamf Nowはインベントリ(デバイス情報)管理機能も備えており、管理者はこれを介してエンドユーザーが必要とするリソース、アプリケーション、サービスを配布できる。Jamf Proは同様の機能に加えて、管理タスクのポリシー作成などの豊富な機能を搭載している。Jamf ProはMacの管理作業を自動化する手法を重視していることも特徴だ。
Fleetsmithのサブスクリプションプランである「Fleetsmith Intelligence」と「Fleetsmith Managed」も、複数の基本的な管理機能を備えている。管理者はデバイス情報の表示やアプリケーションのインストール、インベントリの管理に加えて、カーネル機能拡張(OSの中核部分に機能を追加するソフトウェア)やプライバシー設定の自動承認などができる。一元管理のためのダッシュボードで、デバイスの正常性やセキュリティ問題を素早く確認したり、デバイスの設定を自動化する構成プロファイルを作成したりすることも可能だ。
JamfとFleetsmithの「デバイス導入・保守方法」を比較
JamfもFleetsmithも、デバイスの導入と保守を簡素化するのに役立つ機能を提供する。例えばJamf Proには「Blueprint」という機能がある。管理者はBlueprintを使うと、設定やアプリケーションを複数のデバイスに対して簡単に配布可能だ。Jamf Proには、管理者がデバイスに触れることなく設定を完了させるゼロタッチ導入や、macOSのイメージファイル作成の機能もある。一方のFleetsmithは、macOS搭載デバイスの導入と管理の効率を高め、簡素化するツールセットを用意している。ただしJamfと同等の機能を全て提供するわけではない。
JamfとFleetsmithの「セキュリティ機能」を比較
セキュリティはJamfもFleetsmithも、非常に重視している機能だ。macOSに組み込んであるセキュリティ機能に加えて、それを強化する追加機能を提供する。例えばJamfは、管理対象となる全てのmacOS搭載デバイスのシリアル番号を追跡し、デバイスの紛失や盗難時にオンラインでAppleに報告する。Jamfにはデバイスがコンプライアンスのポリシーに準拠しているかどうかを監視する機能があり、管理者はデバイスのコンプライアンスの状態をリアルタイムで表示させることができる。
Fleetsmithのセキュリティ機能で特徴的なのは、アカウントの作成やサインインに対してパスワードレス認証の機能を備えていることだ。Fleetsmithはデバイスの正常性、セキュリティやコンプライアンスの状態に関する情報も提供する。
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