2021年10月01日 05時00分 公開
特集/連載

「SSD」を“慌てて買う”必要はない NAND型フラッシュ価格は緩やかに推移フラッシュメモリ価格とSSD、HDD【前編】

今後NAND型フラッシュメモリの供給不足は解消に向かい、2022年にNAND型フラッシュメモリとSSDは値下がりに転じる可能性がある。市場の値動きを見るアナリストの見方は。

[Carol Sliwa,TechTarget]

 「NAND型フラッシュメモリ」と「SSD」(ソリッドステートドライブ)の価格は2021年に上昇している。今後の価格はどう動くのか。

 2021年にNAND型フラッシュメモリの価格上昇を引き起こした要因は供給不足だ。市場を追跡するあるアナリストによれば、供給不足は2022年に解消し、価格が下がり始める。

“パニック買い”に走る理由はなし 価格動向のピークは?

 NAND型フラッシュメモリ市場は供給不足から“供給過多”に転じるという見方もある。調査会社Gartnerのジョセフ・アンスワース氏によれば、価格は2022年下半期に下がり始め、同年末にかけて値下がりが進む可能性がある。2023年も値下がりは続くとアンスワース氏はみている。

 一方で法人向けストレージ市場にも部材の供給不足の影響が出る。NAND型フラッシュメモリやプリント基板、電力管理集積回路の2021年の供給不足により、ストレージベンダーやエンドユーザーに届くまでのリードタイムはしばらく長くなったままだ。アンスワース氏は「2021年内は法人向けストレージ価格が値上がりする可能性がある」と付言する。

 ストレージ市場の調査会社TRENDFOCUSによれば、2021年のNAND型フラッシュメモリの価格上昇は第3四半期(7〜9月)が最大となり、それに応じてSSDの価格は9〜12%の上昇になる。第4四半期(10〜12月)も供給不足による価格上昇は継続する見込みだが、同社のドン・ジャネット氏は「価格上昇率は1桁台半ばから後半に落ち着く」と予測する。

 ジャネット氏は、一部の主要なデータセンター事業者が部材不足の問題が解消するまでストレージの購入を控える可能性があるとみている。一部の主要なサーバベンダーも、当初のストレージの購買計画を遅らせる可能性があるという。

 調査会社Objective Analysisのジム・ハンディ氏は、ストレージの購買企業が2021年の年末にかけて「パニック買い」に走る理由はないと語る。年末にかけてのNAND型フラッシュメモリの価格高騰は購買企業にとっての懸念点になるが、価格上昇は緩やかだ。「スポット市場に上昇の兆候はあるが、大量に買っておくほどではない」とハンディ氏は指摘する。

 SSDとHDDをマイニングに使用する暗号資産「Chia」のマイニング目的の需要が急増するという懸念から、中国ではストレージが品薄になり警戒感が広がった。だがハンディ氏は「実際には健全な市場になっている」という見方を示す。

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