バーやクラブは一般的に身分証明書を用いて年齢確認を実施する。身分証明書を紛失した場合のセキュリティリスクを回避するために役立つ「デジタルID」とは何か。
バーやクラブは、運転免許証やパスポートといった物理的な身分証明書を用いて来店客の年齢と身元を確認する。ただし物理的な身分証明書は紛失の危険性があり、セキュリティ面の懸念が残る。
ID技術ベンダーOne Account MobileのCEOベン・カール氏は「デジタルIDは、クラブの来店客と経営者の双方に大きなメリットをもたらす」と主張する。同社は、スマートフォンを用いて身分を証明できるデジタルID認証アプリケーション「1account」を提供する。
One Account Mobileは2023年末までに、1accountの導入拠点が6万カ所以上まで広がり、エンドユーザーは200万人まで増えると見込む。バーやクラブだけでなく、本屋やカジノ、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、薬局、電子たばこ専門店など、年齢証明が必要な場所での導入を想定している。
1accountを利用するに当たって、エンドユーザーは写真付き身分証明書をスキャンすることに加え、自撮り写真を1accountのサーバにアップロードする必要がある。1accountが身分証の正当性を確認し、アップロードされた写真を証明書の写真と比較して、本人であることが確認できたら、デジタルIDを発行する。
エンドユーザーは、1accountで発行したデジタルIDを店舗で利用する際、店舗が用意したQRコードをスマートフォンで読み取る必要がある。店舗は、エンドユーザーのスマートフォンに表示される4桁のセキュリティコードと、スクリーンショットの使用防止対策としてタイムスタンプを確認し、年齢確認を実施する。
スマートフォンは、パスワードなどの手段で保護されている場合が一般的だ。「1accountをインストールしたスマートフォンを紛失しても、第三者がデータにアクセスすることは困難であり、データ悪用のリスクは高くない」(カール氏)
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
今や誰もが入手可能となったフィッシングツール。そこにAIの悪用が加わり、フィッシング攻撃はますます巧妙化している。本資料では、20億件以上のフィッシングトランザクションから、フィッシング攻撃の動向や防御方法を解説する。
セキュリティ対策チームの57%が人材不足の影響を受けているといわれる昨今、インシデントや脆弱性への対応の遅れが、多くの企業で問題視されている。その対策として有効なのが「自動化」だが、どのように採り入れればよいのだろうか。
年々増加する標的型攻撃メール。この対策として標的型攻撃メール訓練を実施している企業は多い。こうした訓練では一般に開封率で効果を測るが、実は開封率だけでは訓練の効果を十分に評価できない。評価となるポイントは報告率だ。
従業員の情報セキュリティ教育は、サイバー攻撃や人的ミスによる情報漏えいから自社を守るためにも必要不可欠な取り組みだ。新入社員の教育を想定し、伝えるべき内容や伝える際のポイントを解説する。
2024年の情報漏えい事故の傾向では、攻撃者による大規模攻撃の他、社員や業務委託先のミス・内部犯行によるケースも多く見られた。インシデント別の要因と対策とともに、今後特に重要になるセキュリティ意識向上のポイントを解説する。
数分でデータを人質に 進化するランサムウェアに有効な「第2世代EDR」とは (2025/3/4)
クラウドサービスの脆弱性をどう解消する? 安全な開発環境を構築するヒント (2025/3/4)
「複雑、高額、難しい」を変える中堅・中小向けSASEのメリットを解説 (2025/2/10)
「Box」に移行してもなくならない「お守り仕事」を根本から効率化するには? (2025/1/23)
これからのセキュリティ対策に必要な「防御側の優位性」、AIはどう実現する? (2025/1/22)
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。