同じ組織でも役職や職位によって生成AIに対する意識は大きく異なる。複数の調査から明らかになった実情とは。
幾つかの調査結果では、同じ組織でも役職や職位によってAI技術に対する意識に大きな違いがあることを示している。テキストや画像などを自動生成するAI技術「ジェネレーティブAI」(生成AI)に対する反応は特に顕著だ。その結果、企業の幹部がよく理解しないまま、AI技術に自社の将来を賭けてしまう危険がある。
例えば、SalesforceとIBMがそれぞれ2023年6月に公開した調査の結果には1つの共通点があった。それは、生成AIに対する経営者やCEOの意識は、AI技術ベンダーOpenAIのAIチャットbot「ChatGPT」のようなツール を実際に使うことになる従業員よりも、はるかに楽観的だということだ。
Salesforceが英国の販売業、サービス業、マーケティング、コマース分野に従事する1384人を対象にした調査によると 、「生成AIを安全かつ効果的に利用する方法を理解している自信がある」と答えたのは経営者・経営幹部(77%)と取締役レベル(67%)だった。管理職レベルでこう答えた回答者はわずか29%だった。
IBMが3000人以上のCEOおよび上級幹部(30カ国以上、24業界) を対象に実施した調査も同様の傾向が見られた。CEOの回答者の69%が「生成AIは幅広いメリットをもたらす」と答えたが、「必要な専門知識が社内にある」と答えたのはわずか29%だった。CEO以外の上級幹部で「自社には責任を持って生成AIを導入する準備ができている」と答えた人は30%だった。
中編は、AI技術のブームに対して最高情報責任者(CIO)が抱いている“不満”について解説する。
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