SeagateとQNAPの製品ポートフォリオが統合されることで、何が起きるか。両社は製品間の連携を強化することで、ユーザー企業にさらなる価値を提供しようとしている。
HDDベンダーのSeagate Technology(以下、Seagate)は2023年4月に容量22TBのHDDを発表した後、NAS(ネットワーク接続ストレージ)ベンダーQNAPと共に、製品ポートフォリオの一部統合を発表した。QNAPのNAS用OSである「QuTS hero」が、Seagateの拡張筐体(きょうたい)JBOD(Just a Bunch Of Disks)である「Seagate Exos E」シリーズをサポートするようになった。
SeagateとQNAPは以前から製品開発で協力しており、現在では両社の製品とサービスを組み合わせて、さまざまなことが可能になっている。ユーザー企業にはどのようなメリットがあるか。
SeagateとQNAPによる製品開発および製品ポートフォリオの一部統合は、HDDとNASの機能をクラウドインフラへ拡張することと、バックアップ機能の強化を意識している。
QNAPのQuTSシリーズのNASがSeagateの「Lyve cloud」へのゲートウェイとして機能する。Lyve cloudはクラウドストレージ「Amazon S3」(Amazon Simple Storage Service)の互換サービスだ。QuTSはクラウドストレージをNASで利用可能にする機能「Hybrid Mount」を備えている。この機能とQNAPのクラウドバックアップサービス「Hybrid Backup Sync」、Lyve cloudが自動で接続し、データを共有可能だ。Seagateによれば、これらの機能とサービスの連携により、ユーザー企業はクラウドインフラへのバックアップをシームレスに管理できるようになるという。
QuTSとSeagate Exos EシリーズのJBODのシェルフ間を接続することも可能だ。現在、最大で156台のHDDをまとめて管理できるようになっている。NASとJBODのシェルフ間のストレージインタフェースは、12Gbpsの「SAS」(Serial Attached SCSI)または6Gbpsの「SATA」(Serial ATA)で接続する。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
在任期間は短くても将来は明るい? データが示すCMO職のさらなる出世の可能性
CMOの約3分の2はポジションを離れた後、社内で昇進するか、他のブランドで同等またはより...
「押し付けがましい広告」が配信されたとき、消費者はどう感じるか
消費者は個人データに依存した広告よりも、記事などのコンテンツの文脈に沿っている広告...
SNS発信のベストな時間帯(2025年版) InstagramとFacebook、TikTokでどう違う?
Hootsuiteが2025年版のソーシャルメディア最適投稿時間を公開。各プラットフォームごとの...