世界的な景気低迷が続く中でモバイルデバイスの二次流通市場が活況を呈するなど、スマートフォンの出荷が低迷する状況は続いている。調査会社Informa(Omdiaの名称で事業展開)によれば、そうした中でも堅調に販売を伸ばしているのがハイエンドモデルだ。
Omdiaが調査した2023年第2四半期(4〜6月)の出荷状況によれば、スマートフォン市場ではミッドレンジとローエンドモデルの需要が低迷している。好調を維持しているのはAppleのプレミアムモデルだ。特に「iPhone」シリーズの「Pro」や「Pro Max」といったハイエンドモデルの販売が増加している。
2023年上半期、世界で出荷台数が最も多かったのはAppleの「iPhone 14 Pro Max」で、約2650万台を記録した。ただし出荷台数が最も多かった機種の出荷台数は、前年同期と比較して約720万台減少した。2022年上半期の出荷台数1位は「iPhone 13」で、約3370万台だった。
同じラインアップで2022年と2023年の上半期を比較すると、ハイエンドモデルの伸びが顕著だ。2022年上半期は、「iPhone 13 Pro Max」の出荷台数は2300万台で2位だった。同モデルの後継機種であるiPhone 14 Pro Maxが2023年上半期に出荷台数を約350万台増やし、1位にランクアップした形だ。
「iPhone 14 Pro」は前機種の「iPhone 13 Pro」から出荷台数を約620万台伸ばし、順位を2つ上げた。標準モデルの「iPhone 14」と「iPhone 13」を比較すると、2023年上半期のiPhone 14の出荷台数は、2022年のiPhone 13から約1720万台減少した。
後編はスマートフォンベンダーの動向を踏まえて、今後のスマートフォン市場の動向を分析する。
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