Appleは自社製品向けの有料のサポートサービス「AppleCare+」を提供している。このサービスは無料サポートサービスの「AppleCare」とは何が違うのか。
Appleは自社製品の「Mac」や「iPhone」を購入したユーザーに、無料のサポートサービス「AppleCare」を提供している。それに加えて、有料のサポートサービス「AppleCare+」も提供している。
AppleCare+は、AppleCareよりも保証期間が長く、サポートサービスの内容が充実している。ハードウェア保証とテクニカルサポートの両方の期間が延長されることに加え、過失や事故による損傷も無料または格安修理サービスの対象になる。ただしこの場合は、対象となる案件1件ごとに追加のサービス料が適用される。AppleCare+の対象となる端末は、AppleCareではサービスの適用外だった、劣化したバッテリーの修理と交換のためのサービスも受けられる。
AppleCare+の保証の範囲は、製品の種類によって異なる。Mac向けの「AppleCare+ for Mac」は、端末に搭載されたバッテリーやメモリモジュール(RAM)に加え、純正の電源コードや、Appleの外付けドライブ「Apple USB SuperDrive」などの関連製品も保証の対象になる。ユーザーはハードウェアとソフトウェアに関する疑問について、チャットまたは電話でテクニカルサポートを受けられる。デスクトップPC型のMacの場合は出張修理も保証に含まれているが、ノートPC型のMacは対象外だ。しかしどのようなタイプのMacであっても、配送修理と、Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダー(AASP)への持ち込み修理が可能だ。
Mac向けのAppleCare+には、保証期間1年分を支払う年間プランと、3年分をまとめて支払う定期プランがある。利用料金は、Macのモデルによって異なる。2023年11月時点で、15型の「Macbook Air」は、年間プランだと89.99ドル、3年間では249ドルで、日本での提供価格はそれぞれ1万2800円と3万4800円だ。どのプランも、過失や事故による端末損傷の場合は、1件ごとに修理料金が追加で掛かる。
iPhone向けのAppleCare+のサービス内容は、Macと大きな違いはない。本体やバッテリー、Lightningケーブルなどの付属品が対象となる。ほとんどの大都市圏で即日のサービスが受けられることに加え、一部地域では出張サービスもある。エクスプレス交換サービスを利用すれば交換用の端末が送られてくるため、ユーザーは修理から端末が戻ってくるのを待つことなく、端末を使い続けられる。
AppleはiPhone向けに、「AppleCare+盗難・紛失プラン」も提供している。同プランを利用すれば、iPhoneが盗難や紛失に遭った場合、同等のiPhoneと交換できる。このサービスは1年間に2回まで利用できる。
iPhone向けのAppleCare+には月ごとに支払うプランと2年間の2つのプランがあり、料金はモデルによって異なる。例えば「iPhone 15」の場合、盗難と紛失の保証がないAppleCare+は月払いが月額7.99ドル(1180円)、2年間のプランが149ドル(2万3800円)だ。「AppleCare+盗難・紛失プラン」では、月払いが月額11.49ドル(1340円)、2年間が219ドル(2万6800円)となる。いずれのプランも、画面または背面ガラスの損傷や、過失や事故による損傷には修理料金が掛かる場合がある。
AppleはiPadにも同じようにApple Care+を用意している。しかしMacやiPhoneほどサービスの内容は充実していない。修理は配送とAASPへの持ち込みのみで、iPhoneのような盗難・紛失プランはない。ただしエクスプレス交換サービスは用意されている。サービスの適用範囲は、AppleのiPad向けスタイラスペンの「Apple Pencil」や、Apple製のiPad用キーボードもApple Care+の対象になる。
iPadのAppleCare+には、月払いと2年間のプランがあり、料金はモデルによって異なる。例えば12.9型の「iPad Pro」だと、月払いで月額7.99ドル(1100円)、2年間で149ドル(2万1800円)となる。いずれのプランも、過失や事故による損傷には修理料金が掛かる場合がある。
AppleCare+への加入を考えるときは、購入予定の端末で利用できるサービスの内容を慎重に検討すべきだ。
第3回は、Apple製端末の企業向けのサポートサービス「AppleCare+ for Business Essentials」について詳しく説明する。
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