「iPhone」「Mac」に無料で付属する「AppleCare」はどこまで使えるのか?Appleのサポート「AppleCare」「AppleCare+」の違い【第1回】

「iPhone」や「Mac」などのApple製品を買うと、サポートサービスの「AppleCare」が付属する。ユーザーはどのようなサービスを受けられるのか、有料のサポートサービス「AppleCare+」との違いは何かなどを説明する。

2023年11月03日 08時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

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 PCやスマートフォンなどの端末を管理する際は、端末の破損や故障といった不測の事態に備えた保証が欠かせない。「Mac」や「iPhone」「iPad」を手掛けるAppleは、無料のサポートサービスである「AppleCare」に加えて、自社製品向けの有料のサポートサービスを提供している。

 MacやiPhone、iPadなどのApple製品は、購入時にAppleCareが付属する。ユーザーはApple Careを通して、修理サービスやサポートデスクなどのサービスを一部無料で利用できる。有料のサポートサービスである「AppleCare+」や「AppleCare+ for Business Essentials」(米国のみの提供)、「AppleCare for Enterprise」を利用すれば、AppleCareのサービスや保証期間をさらに拡充することが可能だ。これらのサービスが利用料金に見合う価値があるのか、基本のサポートサービスにとどめておく方がいいのかを、IT管理者は慎重に比較、検討する必要がある。

Apple製品を購入すると無料で使えるAppleCareとは?

 Mac、iPhone、iPadなどのApple製品にはAppleCareが付属する。このAppleCareで受けられるのは、ハードウェアに対する1年間の修理サポートサービスと、90日間のテクニカルサポートだ。この保証が適用される製品は、購入したパッケージに入っているApple純正のハードウェア製品と、純正アクセサリーのみだ。ソフトウェアは保証外となる。材質や製造時の不備が原因となる場合を除き、バッテリーなどの消耗部品や、通常の摩耗には保証が適用されない。端末の外観の損傷や、過失や事故などの外的要因による損傷も適用外と定められている。

 保証の適用範囲となる故障が生じた場合、Appleは次のいずれかの方法で対処する。

  • 新品または使用済みのApple純正部品(Appleの機能要件を満たし、検査に合格したもの)を使用して製品を修理する。
  • 保証の対象となる製品を、同一モデルの新品または、同等の機能を持つ別モデルの製品と交換する。交換する製品は新品の場合と、Appleの機能要件を満たし、検査に合格した使用済みApple純正製品の場合がある。
  • 製品の購入時の金額を返金する。

 AppleCareでは、ハードウェアとソフトウェアの両方に関して、電話サポートも提供している。ハードウェアの無償サポートでは、基本的な初期設定や組み立て、設置、接続に関するサポートを受けられる。ソフトウェアの無償サポートはインストールや再インストール、起動などの操作が対象で、データの復元は対象外だ。

 AppleCareの保証範囲はMacとiPhone、iPadで大きな違いはない。購入する端末のサポート体制に不明な点があるなら、保証とサポートに関する文書を確認するとよい。AppleCareの保証範囲に関して、エンドユーザーやユーザー企業は交渉や変更ができない。AppleCareが提供している以上のサポートサービスや保証を必要とする企業は、AppleCare+またはAppleCare+ for Business Essentials、AppleCare for Enterpriseを購入する必要がある。


 第2回は、有料のサポートサービスであるAppleCare+のサービス内容を詳しく説明する。

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