Microsoftは、人工知能(AI)技術を使ったセキュリティ強化に積極的に取り組んでいる。その一つに「Microsoft Security Copilot」がある。どのようなセキュリティ対策が可能なのか。
人工知能(AI)技術は攻撃者に悪用される可能性があり、企業に新たなセキュリティリスクをもたらしている。その一方で、AI技術はセキュリティの強化にもつながる。積極的にAI技術の活用に取り組んでいるのがMicrosoftだ。セキュリティ業務向けAIチャットbot(AI技術を活用したチャットbot)「Microsoft Security Copilot」は、AI技術ベンダーOpenAIの大規模言語モデル(LLM)「GPT-4」を採用している。
セキュリティ業務向けAIチャットbot(AI技術を活用したチャットbot)「Microsoft Security Copilot」は、AI技術ベンダーOpenAIの大規模言語モデル(LLM)「GPT-4」を採用し、Microsoft独自のセキュリティ技術を加えている。企業はMicrosoft Security Copilotを使うことで、特定のデータが安全かどうかの照合の他、脅威分析や攻撃への対処などができる。Microsoft Security Copilotを導入する主な組織は、企業のセキュリティオペレーションセンター(SOC)だ。
MicrosoftのAIセキュリティアーキテクトを務めるチャン・カワグチ氏はMicrosoft Security Copilotについて、「セキュリティ専門家としてのスキルを伸ばすために何をすべきかを明確にして、学ぶための機会を提供してくれる」と語る。カワグチ氏によると、Microsoft Security Copilotは、不足しがちなセキュリティ専門家の仕事を一部肩代わりすることができる。
カワグチ氏によると、Microsoft Security Copilotの有効な活用方法の一つが、マルウェアの特徴を分析したり、不正なソースコードを特定したりすることだ。「攻撃を予測し、早い段階で対策を講じることが可能になる」(同氏)
MicrosoftがMicrosoft Security Copilotを提供する背景にあるのは、セキュリティ人材の不足が世界的に深刻化する現実だ。調査会社Gartnerは2025年までにセキュリティ分野のリーダー職の約50%が転職、約25%が部署異動を希望するという予測を示している。仕事の大変さによるストレスが主な理由だという。
後編は、セキュリティベンダーSkyhawk SecurityのAI技術活用法を取り上げる。
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