IntelがAI関連のタスクを処理することを前提にしたプロセッサを正式発表するなど、ノートPCの分野に新たな風が吹いている。これからノートPCとプロセッサを選ぶ際は、何を基準にすればいいのか。
AI(人工知能)技術はデータセンターで使うだけのものではなく、エンドユーザーのノートPCでも活用されるようになりつつある。Intelが2023年12月に正式発表したノートPC向けプロセッサ「Core Ultra」シリーズは、それを象徴するものだ。
長期的に見て、どのノートPCやプロセッサを選ぶべきか――。技術が日進月歩で変わる中でその見極めは以前よりも簡単ではなくなった印象だが、そうではなく“ある基準”だけで判断すればよいという見方もある。
まずはIntelのCore Ultraに触れておこう。これは、ノートPCで特殊なAI技術関連のタスクを実行するために設計されており、「NPU」(Neural Processing Unit)というAI関連のタスクに特化したプロセッサを搭載する。Core Ultraの出荷は既に始まっている。Intelによると、2024年中に230種類以上のノートPCに搭載される見込みだという。
プロセッサやノートPCの分野では、Intelの新プロセッサに限らず、AI関連でさまざまな新しい動きが起きている。企業のIT購買者が2024年の予算を立てる場合、価格や性能に関する情報が氾濫していて、その状況に圧倒されてしまうだろう。
何を軸にして製品を見ればいいのか。調査会社Gartnerでバイスプレジデントアナリストを務めるチラグ・デカテ氏は、1つのルールを提示する。できる限り処理能力の高いものを購入する――という点だ。そうではなく安易にコストを抑えようとすると、すぐに買い替えが必要になる可能性がある。
「複数ベンダーの製品ロードマップを照らし合わせて比較検討することも重要だ」とデカテ氏は言う。「より高性能なモデルになるほど、コストパフォーマンスと耐久性も高まる傾向にある」と同氏は付け加える。
ノートPCでAI技術を活用できるようにするために、プロセッサベンダーは技術革新を急いでいる。IT購買者はそのロードマップを理解し、CPUやAI関連のその他のプロセッサ、GPU(グラフィックス処理装置)のさまざまな組み合わせの中から、どれが自社の業務に適するのかを検討する必要がある。
ただし購入を急ぎ過ぎてはいけない。製品の比較を丁寧に進める結果、特定のベンダーが次の新製品を発表するまで「あと1カ月だけ待った方がいい」という結論に達する可能性もあるからだ。
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