脱Windowsを「Chromebook」で果たす“とっておきの方法”ChromeOSでWindowsアプリ継続【前編】

Windows搭載のPCを使ってきたものの、ハードウェアのコストを削減したり操作性を軽くしたりしたい場合には、「Chromebook」が選択肢の一つになる場合がある。具体的に解説しよう。

2024年04月21日 09時30分 公開
[Gary OlsenTechTarget]

関連キーワード

Windows 10 | Chromebook | Microsoft Office | Windows | Windows 11


 GoogleのクライアントOS「ChromeOS」を搭載した端末である「Chromebook」は、動作も管理負担も比較的軽いシンクライアント端末として使うことができる。MicrosoftのクライアントOS「Windows」搭載のPCからChromebookに移行することで、ハードウェアのコストを削減するなど幾つかの利点を得られる可能性がある。その利点を享受しながら、Windows向けのアプリケーションを使い続けるにはどうすればいいのか。

Chromebookで「脱Windows」をする“安心の方法”はこれだ

 WindowsからChromebookに移行することで、ハードウェアのコスト削減や、Windowsの更新プログラム適用の手間を削減することができる。そうした利点を見込んで、Chromebookへの移行を検討している企業がある。移行を検討する企業は、その他にもデスクトップ版アプリケーションの導入や運用にかかる手間、ライセンス費用の削減などを期待する。

 Microsoftはオフィススイート「Microsoft Office」のWeb版を提供しているが、それにはデスクトップ版のような豊富な機能がない。Chromebookへの移行を実行する場合の検討事項になるのは、どうすればMicrosoft Officeなどのデスクトップ版アプリケーションをChromebookで使えるのかという点だ。アプリケーション仮想化ソフトウェアベンダーCameyoの同名ツールのような、サードパーティー製のアプリケーション仮想化ツールを使用することが選択肢の一つになる。

 表計算ツール「Google Sheets」(Googleスプレッドシート)、文書作成ツール「Google Docs」(Googleドキュメント)のようなWebツールは、Microsoft Officeの代替ツールになる。実際、IT管理者はコスト削減や利便性のために、こうしたツールの使用を社内で推奨していることがある。ただしこれらはMicrosoft Officeのデスクトップ版アプリケーションとは使用方法が異なる。そのため使い方に関するレクチャーを従業員に提供しなければならないことがしばしばある。Google SheetsやGoogle Docsが、Microsoft Officeの機能の全てを代替できるわけでもない。

 企業が異なるベンダーのアプリケーションを導入するのはよくあることだが、それには幾つかの課題が付き物だ。アプリケーションの管理や、使い方に関するトレーニング実施の手間、ユーザーエクスペリエンス(UX)の差異による生産性の低下、トラブル対応にかかる負担などがよく挙がる。アプリケーションが多様化することに加えて「BYOD」(私物端末の業務利用)があると、セキュリティリスクが拡大する可能性がある上、管理がさらに複雑になる問題が生じる。

 こうした課題を前提にすると、端末をChromebookに移行する場合には、使い慣れたアプリケーションの利用を継続することと、管理をできるだけシンプルにすることが非常に重要な観点となる。上述のCameyoのようなアプリケーション仮想化ツールを使用することで、そうした条件を満たせる可能性がある。

 Cameyoは、ChromebookでMicrosoft Officeのデスクトップ版を使用するための機能として「Virtual App Delivery」(VAD)を提供している。これを使うことで、Chromebookのシンプルな端末に移行しつつ、Windowsで使い慣れた、かつ機能が充実しているオフィスアプリケーションのデスクトップ版を使うことができるのだ。


 次回は、ChromebookでWindowsのアプリケーションを実行するための機能をより詳しく解説する。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

製品資料 ゾーホージャパン株式会社

「特権ID管理」などのIT統制に関する課題を解決する2つのアプローチとは?

2006年に金融商品取引法にて規定された内部統制報告制度(J-SOX)では、「ITへの対応」が構成要素となっているが、IT統制の評価プロセスは工数がかかり、業務負担や監査コストが課題となっている。これらを解決する2つのアプローチとは?

製品資料 ゾーホージャパン株式会社

攻撃者が狙うActive Directoryパスワード、手間をかけずに管理を強化するには?

企業のActive Directory(AD)にアクセスするためのパスワードが攻撃者の手に渡ると、ポリシー変更や権限昇格のリスクが発生する。だが実際は、使いまわしや共有など、パスワードのずさんな管理も目立つ。これを解決するには?

製品資料 Splunk Services Japan合同会社

金融業界のイノベーションに、オブザーバビリティの向上が必要な理由

金融業界は常にイノベーションの創出が求められるが、これを実現する上では、オブザーバビリティの向上が鍵となる。本資料では、金融業界でのイノベーション創出に、オブザーバビリティの向上が必要な理由について解説する。

製品資料 グーグル合同会社

ユーザーデータを適切に保護、Chromeの拡張機能をまとめて安全に管理する方法

Google Chromeの拡張機能は、導入が容易であることからユーザーが独自にインストールしているケースも多く、セキュリティ面でのリスクが危惧されている。この問題を解消するには、拡張機能をまとめて管理者が安全に管理する方法が必要だ。

製品資料 グーグル合同会社

廃止予定のレガシーテクノロジーはなぜ危険? 4つのリスクと特定するコツとは

近く廃止される予定の Web 技術を使用している Web サイトは多数存在するが、それらを放置しておくことは、さまざまな問題につながるという。その4つのリスクを解説するとともに、レガシーテクノロジーを特定する方法を解説する。

郢晏生ホヲ郢敖€郢晢スシ郢ァ�ウ郢晢スウ郢晢ソスホヲ郢晢ソスPR

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

郢ァ�「郢ァ�ッ郢ァ�サ郢ァ�ケ郢晢スゥ郢晢スウ郢ァ�ュ郢晢スウ郢ァ�ー

2025/04/16 UPDATE

  1. 邵イ菫Jndows邵イ髦ェ�スISO郢晁シ斐<郢ァ�、郢晢スォ郢ァ雋橸ソス隰�ケ昴€堤クコ髦ェ�狗ェカ諛尉崎棔謔カ竊鷹お迹夲スキ�ッ遯カ譏エ竊堤クコ�ッ�ス�ス
  2. Mac隲「蟶幢ス・�ス髢��ス窶イ邵イ菫Jndows邵コ�ッ闖エ�ソ邵コ�ス竊鍋クコ荳奇シ樒クイ髦ェ竊定ォ「貅伉ァ郢ァ驫€ツ€諛�ソス陷サ�ス騾ァ�ス竊鷹囎竏晏ア冗ェカ�ス
  3. 2.4陷�ソス蠎顔クコ蠕個€遒∝エ戊氛闊鯉シ�クコ�ソ邵イ髦ェ竊難ソス貅伉€ツ€PC邵コ�ョ髮具スキ邵コ�ス蟠帷クコ蛹サ窶イ鬨セ�イ郢ァツ€遯カ諛翫&郢晢スュ郢晞。秘浹鬮エツ€遯カ譏エ笆。邵コ莉」縲堤クコ�ッ邵コ�ェ邵コ�ス�コ蛹コ繝・
  4. 郢晢スゥ郢ァ�コ郢昜サ」縺�クコ�ス邵コ莉」ツァ郢ァ�ス竊醍クコ�スツ€ツ€髴�スス鬩・蜀玲イソOS邵イ菫Jndows 10 IoT邵イ髦ェ窶イ闖エ�ソ邵コ蛹サ�狗ケ晢ソス繝ー郢ァ�、郢ァ�ケ邵コ�ッ�ス�ス
  5. Mac邵コ�ォ隲「蟶カホヲ邵コ謔滂スー�ス邵コ髦ェ笳�滋�コ邵コ蠕個€菫Jndows邵コ阮吮落驍ィ�カ隴帛ク吮味邵コ�」邵コ貅伉€髦ェ竊定ォ「貅伉ァ郢ァ迢礼j騾包スア
  6. 邵イ蜍イac郢ァ蛛オ��ケァ竏壺€サWindows邵コ�ォ驕假スサ髯ヲ蠕個€髦ェ縲帝ォッ�・郢ァ荵晢シ�ケァ阮吮�邵コ�ッ邵コ螢ケツァ郢ァ�スツ€ツ€隰費スイ陷会ソス�ス陷エ貅キ螻冗クコ�ッ�ス�ス
  7. Windows邵コ蠕娯�郢ァ蠕娯味邵コ鮃ケツ€�イ陋ケ謔カ��郢ァ蛹サ竕ァ邵コ蠕個€蜍イac邵コ蜉アツー陷肴亢笳�ケァ阮卍€髦ェ竊定ォ、譏エ竕ァ闔��コ邵コ�ョ髫ェツ€邵コ�ス�ス
  8. 郢ァ繧�鴬Windows邵コ�ッ邵コ�ゥ邵コ�ス縲堤ケァ繧�シ樒クコ�ス�シ貅伉€ツ€邵コ�ェ邵コ諛会スシ竏オ�・�ュ邵コ�ッ邵イ菫Jndows 11邵イ髦ェ竊馴頼莠・陲也クコ蠕娯�邵コ�ス�ス邵コ�ス
  9. 邵コ�ス竏ェ邵コ霈費ス蛾蜜讒ュ��邵コ�ェ邵コミ。PO�ス閧イ蟯シ隶灘雀�セ�ゥ隴鯉スァ隴弱i縺幢ソス蟲ィ竊坦TO�ス閧イ蟯シ隶灘雀�セ�ゥ隴鯉スァ隴弱k菫」�ス蟲ィ�ス鬩戊シ費シ�
  10. Windows 11邵コ�ァ邵イ蠕湖懃ケ晢ス「郢晢スシ郢晏現繝ァ郢ァ�ケ郢ァ�ッ郢晏現繝」郢晏干窶イ騾オ貅倪夢魄溷�ツ€髦ェ竊鍋クコ�ェ郢ァ荵晢ソス邵コ�ッ闖エ霈披€イ陷エ貅キ螻擾ソス�ス

脱Windowsを「Chromebook」で果たす“とっておきの方法”:ChromeOSでWindowsアプリ継続【前編】 - TechTargetジャパン システム運用管理 隴�スー騾ケツ€髫ェ蛟�スコ�ス

ITmedia マーケティング新着記事

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...

news040.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。