「Java」エンジニアが求人面接でJavaや「Eclipse IDE」に関する質問をされたとき、それまでの経験や知識だけで乗り切ることが正しい選択ではない場合がある。ある“奥深い問題”を例に考えてみよう。
プログラミング言語・実行環境「Java」は、企業のシステム開発で根強い人気を保っている。Javaエンジニアとして活躍する上で欠かせないスキルに関する知識を問う、一見シンプルな質問が以下にある。これはシンプルに見えるが、意外と奥が深い。
Java向け統合開発環境(IDE)「Eclipse IDE」で図のコードスニペット(短いソースコードのまとまり)を表示した場合、赤い「×」印が何を表すのかを簡潔に説明してください。
この質問に対する“正しい答え”を考えてみよう。
このようなトリッキーな質問を面接で出された場合、求職者は自分のソフトウェア開発スキルをアピールするため、もっともらしい答えを探すだろう。Javaの経験豊富なエンジニアは、以下のように回答しがちだ。
1は、「if」文の条件が真であれば「return "red"」が実行され、メソッドが終了する。条件が偽であれば「return "green"」が実行され、真の場合と同様にメソッドが終了する。メソッドとは、特定のタスクを実行するためにまとめられた再利用可能なソースコードのまとまりを指す。「return」文は、呼び出し元に値を返す命令だ。このif文は、条件が真であればifのブロックにある命令が、偽であればelseのブロックにある命令が実行されるようになっており、そのどちらにもreturn文がある。return文が実行されるとメソッドは終了するため、その後ろにあるソースコードは実行されないという考え方だ。
2は、Javaプログラムを実行するためのmainメソッドが欠けていることを指摘している。mainメソッドはプログラムのエントリーポイント(開始点)となり、Javaプログラムを実行するJVM(Java仮想マシン)が最初に呼び出すメソッドだ。問題のコードスニペットにはmainメソッドがないので、プログラムのエントリーポイントがなく、×印はプログラムとして不備があることを示しているという見解だ。
どちらも真面目な答えであり、意味が通らないわけではないが、どちらの答えも間違いだ。
以下に簡潔な答えを示そう。
条件文のtrueとfalseの両方でreturn文(呼び出し元に値を返す命令)が実行される場合、ifブロックの後に続くソースコードは実行されない。つまりその行は到達不可能だ。
こうした質問は揚げ足を取るだけの存在のように思えるが、そうではない。次回は、このようなトリッキーな質問が職場で果たす役割を考察する。
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