システム管理者の日常を面白くするために、Linuxの「sudo」が役立つことを知っているだろうか。それを何倍にも楽しめるようになる工夫と併せて、気分転換に役立つ方法を紹介しよう。
パスワードを何度も間違えると、エラーメッセージが繰り返し表示されていらいらが募るものだ。OS「Linux」のコマンド「sudo」には、その心理的ストレスをいくらか和らげることができる“小粋な機能”がある。システム管理業務に欠かせないsudoの設定を変更することで、職場にちょっとしたユーモアが生まれる。それを楽しむためには、ある工夫を加えることも有効だ。その方法を紹介しよう。
管理者アカウント「root」としてログインせずに、管理者コマンドを実行できるようにするのがsudoの役目だ。sudoを実行する際、ユーザーはパスワードを要求される。ユーザーが間違ったパスワードを入力したときのメッセージは、通常「Sorry, try again」といったごく普通のものだ。これをユーモアのあるメッセージに変えるオプションとして、「insults」がある。
Insultsについては、中編「これでLinux管理者のいらいらは解消? 笑いをもたらす『sudo活用法』」で詳細に説明している。これをより楽しめるようにする方法は、次の通りだ。
以下の手法では、sudoに関連する設定を変更する。変更内容が不適切な場合、Linuxの機能に支障を来す可能性がある。変更内容に絶対に間違いがないと確信している場合以外は実行してはならない。
sudoのタイムアウト時間(sudoがパスワードを認証してから、次にパスワードを要求するまでの時間)を短くすると、sudoがより頻繁にユーザーにパスワードを要求するようになり、ユーモラスなメッセージを表示する機会を増やすことができる。これを実行するには、visudoを使って/etc/sudoersを編集し、「timestamp_timeout」の設定を追加する。
Defaults timestamp_timeout=0
ここで設定する値は分を表す。上記のように「0」に設定すると、ユーザーはsudoを使用するたびにパスワードの入力を求められるようになる。「2」に設定すると、sudoは認証情報を2分間保持する。
sudoを使用すると、sudoの乱用を避けることの重要性を伝えるメッセージが表示される。このメッセージを、ユーザーがsudoを実行するたびに表示するように設定することも可能だ。/etc/sudoersファイルを編集し、以下の設定を追加する。
Defaults lecture="always"
sudoのinsultsは、時と場合によってはいたずらの範囲を超える可能性があるものの、比較的手軽に利用でき、何より楽しい。重要なのは、味気ない管理業務も、ウイットに富んだ変更で楽しめるようになるということだ。
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