セキュリティ分野の採用面接では、さまざまな「答えにくい質問」を投げ掛けられる。事前に回答を用意しておけば、難しい質問もうまく切り抜けられるはずだ。具体例を紹介しよう。
セキュリティ分野の採用面接で好印象を与える秘訣は、事前にさまざまな質問を想定し、ある程度の回答を用意しておくことだ。想定しておくことで、答えにくい質問でもつまずくことなく、説得力のある回答ができる。本稿は、セキュリティ分野の採用面接でよく聞かれる「10個の質問」とその「回答例」のうち、4つ目と5つ目を紹介する。
この質問では、セキュリティの技術的な知識を持っていることよりも、問題解決能力の具体例を挙げた方が面接官に響く可能性がある。セキュリティの仕事は日頃、さまざまな問題に直面し、それらをどう解決するかの力が求められるからだ。
IBMのセキュリティ部門で最高技術責任者(CTO)を務めていたデビッド・ウォルポフ氏は、問題解決能力の一例として、ある会議中に電子掲示板に不具合が生じていたときの経験を挙げる。このとき、見習いとして会議に参加していたインターンシップの若い人が、すぐに電子掲示板を調べて不具合を直した。「私はその対応力を高く評価し、その人を本採用することを決めた」(ウォルポフ氏)。
ポイントは、具体的なエピソードを挙げて「どうセキュリティに貢献できるのか」を示すことだ。楽器演奏や演劇出演、旅行などの趣味があれば、それをアピールすることもよい。趣味を持っている人は視野が広く、さまざまなシチュエーションに柔軟に対応できる能力を持っているからだ。例えばゲームが趣味だったら、「ゲームを通じてITの仕組みに関する理解を深めた」といった切り口の説明が効果的だと考えられる。
この質問では、セキュリティの具体的なプロジェクトを挙げ、自分が果たしていた役割や、どう成功に貢献したのかを説明するとよい。例えば、「セキュリティ製品の導入プロジェクトでベンダー選定に携わった」「セキュリティポリシー更新のまとめ役を務めた」といった例が考えられる。特に、「パスワードレス認証の導入を提案した」や「ID管理の強化の必要性を訴求した」といった、新しい技術の採用に挑戦したり、業務改善につながる活動をしたりしていた経験があれば、ぜひ面接官にアピールしよう。課題を分析し、解決に取り組む姿勢や能力を示すことができる。
第4回は、6つ目と7つ目の質問と回答を取り上げる。
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