データを守ることに関する概念は混同しやすい。「データセキュリティ」と「データプライバシー」の違いを押さえておこう。
企業が利用するデータが多様になり、その量が増大するのと同時に、データを「守る」ことや「正しく取り扱う」ことがより重要になっている。データを守ることに関する3つの概念「データ保護」「データセキュリティ」「データプライバシー」はそれぞれどう違うのか。本稿は、データセキュリティとデータプライバシーについて解説する。
データセキュリティとは、データの作成から破棄までのライフサイクルにおいて、盗難や破損、不正アクセスからデータを守ることを指す。データセキュリティのポイントは、以下の通りだ。
データセキュリティの第一歩は、セキュリティポリシーを定めることだ。セキュリティポリシーでは、保護対象となるデータやそれらへのアクセス方法、暗号化の実装方法などを文書化する。従業員向けのセキュリティ教育を実施し、セキュリティポリシーを丁寧に説明することも欠かせない。
データ保護と同様、データセキュリティはコンプライアンス(法令順守)を徹底する上でも欠かせない。ビジネスパートナー契約の締結や外部から投資を受けるといった際に、データセキュリティの実施が条件となる場合もある。
データプライバシーは、個人情報を中心としたデータを正しく管理・利用することだ。その際、特にデータの扱いを巡る透明性を追求することがポイントになる。データプライバシーを確保するに当たり、以下を定める必要がある。
データプライバシーを確保するための具体策としては、以下のような取り組みがある。
特に、北米や欧州など海外で事業展開する組織にとってデータプライバシーの徹底は不可欠だ。念頭に置いておきたい、データプライバシーに関する主な法律は以下の通り。
データプライバシーに関するさまざまな法律があり、それぞれに特有の条件や義務がある。違反した場合は高額な罰金が課せられる可能性があるので、注意が必要だ。
データ保護、データセキュリティ、データプライバシーに関して誰がその役割を担うのか。一般的な考え方は次の通りだ。
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