仮想化技術のメリットを最大限に生かすために役立つホワイトペーパーを3つピックアップ。仮想マシンのチューニング方法や、仮想環境における運用管理を効率化する手段、最新のネットワーク技術解説を取り上げる。
本稿では、TechTargetジャパンのホワイトペーパーダウンロードセンターに登録されているホワイトペーパーの中から「仮想化のパフォーマンスを向上させる」ために参考となる3つのホワイトペーパーを紹介する。
仮想マシン(VM)のパフォーマンスのほとんどは、物理的なハードウェアやネットワーク、ハイパーバイザーの性能によって決まるといえる。しかし、それ以外にも留意する点はある。
このホワイトペーパーでは、VMのパフォーマンスを最大化するために必要な、VMのパフォーマンスチューニングについて解説している。VMの構成要素であるCPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、ゲストOSのチューニング、設定方法の概要が学べる。
例えばメモリの設定には、VMのメモリ割り当て量を制限する「Memory Limit」機能がある。ゲストOSは割り当てられた全てのメモリを認識するが、ハイパーバイザーはMemory Limitで制限した量までしか物理メモリの使用を許可しないという機能だ。このMemory Limit機能に関して、メモリサイズの調整やメモリ回収の仕組み、起こり得る障害について具体例を用いて詳解している。
なおこのホワイトペーパーは、あらゆるハイパーバイザーに当てはまる一般的な内容も含むが、特にVMware ESX/ESXi 4.1に重点を置いている。
「仮想化インフラストラクチャのパフォーマンスの最適化を確実にするための6つの秘訣」
このホワイトペーパーでは、仮想環境のパフォーマンスを向上させるために、運用上で考慮すべきポイントを解説している。
従来の物理環境で有効だった監視・管理の手法が、仮想化環境では通用しない。ハードウェアとアプリケーションが1対1で稼働していた物理環境と異なり、仮想環境ではサーバやストレージ、ネットワーク、メモリ、CPUといったITリソースの物理的な要素を覆い隠して複数のシステムで共有する。つまり、物理環境と比べて障害の特定が困難になる。
このホワイトペーパーでも、「あるコンポーネントに対する変更がどのように他のオブジェクトへ影響を与える可能性があるかを理解することが非常に重要なように、4つのコアリソース――CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、がどのように仮想化インフラストラクチャに利用されるかを決定する」とあり、仮想環境で主要な運用上の課題を掘り下げて解説している。また、物理/仮想環境を効率的に管理するための6つの方法についても説明しているので、仮想化を導入済みの管理者にもお薦めしたい。
「注目の先進L2ネットワーク技術が実現する高性能・高信頼な仮想化データセンター・ネットワークとは」
このホワイトペーパーではネットワーク技術にフォーカスして解説している。サーバ仮想化の目的の1つに、物理サーバの利用率向上がある。そのためには当然、ネットワーク帯域の利用率向上も求められる。
仮想化技術によって、物理サーバ上に多数のVMが搭載されるようになった。その結果、物理サーバが必要とするネットワーク帯域も増加の一途をたどっている。現在のマルチコアプロセッサを複数搭載したサーバは、VMを数十台同時に動作させることが可能だ。しかし、各VMに1Gbpsのネットワーク帯域を割り当てるとすると、物理サーバには数十Gbpsのネットワーク帯域が必要になる。これは、現状では複数のイーサネットを束ねないと確保できない規模だ。
すなわち、従来型のL3でネットワークトラフィックを細分化する階層型のイーサネットでは対応できず、L2で大規模なネットワークを構築する必要がある。しかし、L2で大規模なネットワークを構築するには、さまざまな問題を解決しなければならない。このホワイトペーパーでは、なぜ従来型のネットワークでは困難なのかを解説し、その問題を解決する先進技術の概要を紹介している。
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