Microsoftの「Hyper-V」とVMwareの「Workstation Pro」。自身に適したハイパーバイザーはどちらか。ここではWorkstation Proの概要を見ていこう。
個人PCでの利用といった小規模利用向けエディションを用意するハイパーバイザーとして、Microsoftの「Hyper-V」とVMwareの「VMware Workstation Pro」がある。前編「手元のPCでVM(仮想マシン)が動く 『Hyper-V』のいまさら聞けない長所と短所」に続く本稿は、Workstation Proの特徴と、Hyper-VとWorkstation Proを比較するときのポイントを説明する。
Workstation Proは、ホストOSで稼働するタイプ2ハイパーバイザーだ。「Windows 10 Home」を含む、幅広いバージョンの「Windows」で利用できる。「Linux」でも利用でき、LinuxをメインOSとした場合はVMでWindowsを実行できる。VMwareには、同様の機能を備える「VMware Fusion」という製品もある。こちらはAppleの「macOS」向けのハイパーバイザーだ。Fusionは別製品だが、Workstation ProとFusionの両ライセンスは互換性がある。個人利用の場合は1ライセンスにつき3台のデバイスにWorkstation ProまたはFusionをインストールでき、デバイスのOSに合わせて両製品を選択できる。
ゲストOSとして、Workstation ProではLinuxと、Microsoftの「Windows 2000」や「Windows XP」などの大半の64bit版Windowsが利用可能だ。macOSも利用できる。Workstation Proのインストールと、仮想マシン(VM)や仮想ネットワークの作成は比較的容易だ。Workstation Proには、実行していないVMがシステムのリソースを利用しないというメリットがある。
Workstation Proで稼働するVMでは、USBデバイス接続やグラフィックアプリケーションの実行が可能だ。2021年12月現在、VMwareの公式オンラインストア「VMware Store」の日本語版では、Workstation Proのライセンス料金は2万1850円(税別、以下同じ)だ。Workstation Proよりも機能を絞った「VMware Workstation Player」という選択肢もある。こちらは個人利用が無料で、商用使用が1万6350円になる。
Hyper-VとWorkstation Proを比較するときは、使用するホストOSとゲストOSの種類を考慮する必要がある。ホストOSとゲストOSとして主にWindowsを使用する場合は、特に導入負荷を抑えられる点でHyper-Vの方が適している。ホストOSとしてLinuxを使用する場合や、複数のVMでさまざまなゲストOSを実行する場合は、Workstation Proが有力な選択肢となる。
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