HDD(ハードディスクドライブ)は、不揮発性のストレージハードウェアを指す。不揮発性は、電源がオフになっても、ストレージハードウェアが内部のデータを保持することを意味する。(続きはページの末尾にあります)
Western Digitalが計画を公表しているHDDおよびSSD事業の分割。この計画は、SSDとHDDのそれぞれの分野に、同社の分社化だけにはとどまらない重大な変化をもたらす可能性がある。何が起きるのか。
HDDおよびSSD事業の分社化を計画しているWestern Digital。「HDDの未来」を危ぶむ声も聞こえてくる中で、あえてHDD事業に専念するWestern Digitalはどのような将来を見据えているのか。
Western Digitalが公表しているHDDおよびSSD事業分社化のタイミングが迫っている。この再編による影響と共に、同社がなぜ分社化をしなければならなかったのかを考える。
HDDの大容量化には限界があるとの見方がありつつも、HDDの大容量化はまだ止まりそうにない。実際のところどこまで大容量になるのか。これからどのような技術が使われるのか。HDDベンダーに聞いた。
HDDの容量は、今後5年程度でどこまで増えるのか。HDDの容量増大を促すと見込まれる技術とは何かを踏まえて、今後の見通しをHDDベンダーに聞いた。
HDDの容量はどこまで増えるのか。100TBや200TB、PBといった規模になるのはいつなのか。それとも「50TB」程度に限界があり、他のストレージ技術が取って代わるのか。
データ保存量の増加や、読み書き速度の向上といったニーズに応えるために、「磁気ヘッド」の制御に改善を凝らしたHDDがある。これによってデータ読み書きなどの性能はどれだけ向上するのか。実際の製品を参考に見てみよう。
ストレージ市場では、HDDベンダーだけではなくSSDベンダーの売上高も2022年から2023年にかけて急落するという深刻な状況に陥り、さまざまな“異例の事態”が巻き起こった。HDD、SSD市場に何が起きているのか。
HDDはこれからも“技術的な限界”を突破していけるのか。容量やデータ読み書き速度においてこれからの鍵になると考えられる「マルチアクチュエーター」について、それがどれほど重要なのかを解説しよう。
ストレージの需要低迷が2022年ごろから顕著になり、HDDベンダーを直撃した。ベンダー各社の業績が悪化しただけではなく、さまざまな異変が見られる。HDD業界で何が起きているのか。
SSDやHDDを手掛けるストレージベンダー各社の売上高は、2022年から2023年にかけて急落した。AI技術の台頭でストレージの需要は大幅に改善するとの見方があったが、それは読み違えだった。どういうことなのか。
HDDベンダーはHDD内部の部品にさまざまな技術進化をもたらすことで、保存容量の増大や読み書き性能の向上を実現してきた。次なるブレークスルーの種はどこにあるのか。HDD内部の、ある部品に注目する。
SSDの容量増大によって、“HDDの地位”が脅かされているという見方が広がっていた。そうした中、HDDベンダーによる発表がHDDに新たな希望をもたらすことになった。HDDはどう変わるのか。
容量増大のペースが停滞していた「HDD」に関して新技術の発表があり、HDDの今後の進化にまた新たな光が差し込んできた。HDDはこれからどう進化しようとしているのか。
キオクシアとの経営統合の可能性があると見られていた中、HDDとSSDの事業を分離する方針を明らかにしたWestern Digital。HDDとSSDのある特性から、分離は間違いではないという見方が出てる。背景にある違いとは。
HDDとNAND型フラッシュメモリの事業を分社化する方針を明らかにしたストレージベンダーWestern Digitalに、立ち消えになっていた“キオクシアとの統合”の話が再浮上した。状況を整理しておこう。
「サーバ&ストレージ」に関するTechTargetジャパンのブックレットのうち、2023年に新規会員の関心を集めたものは何だったのでしょうか。ランキングで紹介します。
ストレージ製品はハイブリッドクラウドやコラボレーションのための機能を充実させつつある。こうした機能を提供するベンダーの狙いとは何か。ストレージは今後、どのように進化するのか。
HDDの売れ行きが芳しくない。その背景には複数の要因がある。何がHDDを売れなくしたのか。“HDDが再び売れるようになる日”は来るのか。
2022年にHDDベンダーの売上高が大幅減になり、HDDが売れない状況が明らかになった。だがHDDベンダーは状況をそれほど悲観しておらず、むしろ大容量HDDの開発を急ぎ出した。その意図とは。
デスクトップPCやモバイルデバイス、家電製品、企業のデータセンターのストレージアレイなど、HDDを搭載するデバイスはさまざまだ。HDDは、OSやアプリケーション、その他のファイルを磁気ディスクに保存する。
PCにおいてHDDは、常時利用のプライマリーストレージとしても、主にバックアップ用途のセカンダリーストレージとしても使用できる。HDDはPCのドライブベイ(PC内部のハードウェアを収容するための空間)に取り付けて、「ATA」(Advanced Technology Attachment)や「SATA」(シリアルATA)、「SCSI」(Small Computer System Interface)といったストレージインタフェースにより、マザーボードと接続して利用するのが一般的だ。
HDDをはじめとしたストレージハードウェアは、OSやアプリケーションのインストール、ドキュメントの保存のために必要になる。電源がオフになってもデータを保持できるストレージハードウェアがなければ、エンドユーザーはPCにデータを保存できない。いつまでもデータを保持するには、どのPCにもストレージハードウェアが少なくとも1台は必要だ。
一般的なHDDは、アルミニウム、ガラス、セラミックといった素材でできた数枚のプラッタ(円盤)で構成される。プラッタは軸を中心にモーターで回転する。プラッタには薄い磁気コーティングが施されている。プラッタが回転すると同時に、もう1つのモーターが磁気ヘッドの位置を制御し、プラッタにデータを記録したり、読み取ったりする。
HDDと同様に、PCでストレージハードウェアとして利用されているのがSSD(ソリッドステートドライブ)だ。SSDはデータを磁気的に保存しないので、HDDよりも起動時間が短く、読み書き速度が速い傾向がある。素早くアクセスする必要がある重要なデータを保存する場合や、入出力が多いアプリケーションを使用する場合は、SSDが向く。SSDには可動部品がないため、HDDよりも故障に強い。これらのメリットからSSDがHDDに取って代わろうとしている。
大半のPCユーザーがSSDを歓迎しているとしても、HDDには依然として需要がある。HDDは大量データの保存に向いている。ギガバイト当たりの価格で比較すると、HDDはSSDよりも安価だからだ。SSDには一定の耐用期間があり、特定の書き込み回数が過ぎると読み書き速度が低下し、故障する確率が高くなる。企業はデータ処理速度を高速に保ちつつ、コストを削減するために、HDDとSDDを組み合わせて利用することがある。