「5G」(第5世代移動通信システム)は「4G」(第4世代移動通信システム)以前の無線規格と比較して、無線通信の速度を大幅に向上させると同時に、遅延を低減するように設計された。(続きはページの末尾にあります)
衛星通信サービスは組織の通信手段として重要度を増している。通信業界団体「GSMA」の調査で分かった、企業における通信インフラ調達の動向をまとめた。
通信事業者がネットワークインフラのクラウド化を進めている。その一例が「クラウドRAN」だ。クラウドRANとはどのようなものか。メリットや導入例を解説する。
NTTは風雨などによって影響を受けやすい屋外でも、安定して既存の光伝送システムの50倍以上の伝送容量を実現した。どのような技術が使われているのか。
6Gの実用化に向けてさまざまな企業が研究開発を進めている。NTTドコモもその一社だ。同社はスループット(データ転送速度)を改善する技術の実証実験を実施した。
アジアの各国で5Gの進化系である「5G-Advanced」の商用展開が始まっている。5G-Advancedはどのようなネットワークになるのか。Huawei TechnologiesはAI技術を5G-Advancedに組み込もうとしている。
プライベート5Gなどの自営無線網を導入した企業の大半が、ネットワークエッジ(ネットワークの末端)に新たにエッジ装置を導入するか、導入を計画していることが分かった。両者を組み合わせるメリットとは。
プライベート5Gなどの自営無線網を導入することで、企業は想定以上にメリットを得られている現状が、Nokiaによる調査で明らかになった。その実態とは
フィンランドのオウル大学が中心となっている6Gの研究開発プロジェクトから、6Gの方向性が見えてくる。6G によって通信やアプリケーションの利用はどう変わるのか。
フィンランドのオウル大学は6Gの先進的な研究開発を進めている。研究環境が充実する同大学には、世界各国の研究者が集っている。どのような研究が進んでいるのか。
2030年ごろに登場する可能性がある6G。世界各国でその研究開発が進んでいる。6Gの研究開発で注目されているのが、フィンランドのオウル市だ。同市で進むプロジェクトとは。
5Gを利用すれば、VRやARのアプリケーションを携帯電話回線で活用しやすくなる。特に利点が見込める産業の用途を中心に、5つの活用例を紹介する。
6Gでは5Gと比べて50倍以上のデータ伝送速度が期待されている。速さを向上させるには、ミリ波やテラヘルツ波といった周波数帯の電波を使いこなす必要があるが、そのためには“あるもの”が必要だ。
5Gの進化系である「5G-Advanced」はどのような機能が強化されるのか。6Gが登場する前に、どのようなモバイルネットワークの進化が見られるのか。
5Gの進化版「5G-Advanced」(5.5G)は、早ければ2024年中に商用サービスが開始する。5G-Advancedは5Gとは何が違い、なぜ必要なのか。
6Gは早ければ2029年にサービスを開始するという予測がある。一方で5Gに失望したユーザーもいる。ユーザーにとって“期待外れ”にならないために、6Gには何が必要なのか。
「6G」の開発は、経済的な覇権を握るチャンスでもある。欧州ではさまざまな6G研究プロジェクトが動いている。どのような6Gを目指しているのか。
無線には「Wi-Fi 6」を含む無線LANや「プライベートLTE」といった選択肢がある。無線LANの規格ごとの違いに触れつつ、各無線規格にどのような違いがあるのかを比較する。
5Gの次世代として開発が進む「6G」は産業を変革できるのか。特に6Gに期待を寄せているのが医療と自動車の業界だ。6Gに何を期待しているのか。
無線のプライベートネットワークとしては無線LAN(Wi-Fi)が一般的だが、プライベートLTEも企業にとって現実的な選択肢となっている。プライベートLTEの特徴を解説する。
5Gではミリ波と呼ばれる周波数帯が割り当てられたが、通信事業者は使いこなすのに苦労している。この周波数帯利用の点を含めて、6Gにはどのような変更が加えられるのか。
5Gは、携帯電話やIoT(モノのインターネット)デバイスの通信、プライベートネットワークなどへの利用に適している。携帯電話会社は、4Gの後継として5Gの提供を開始した。
5Gのダウンロード速度は、最高で20Gbpsに達する。通信速度は有線ネットワークの速度を上回ることもあり、遅延は5ミリ秒以下に抑えられる。そのためリアルタイムのデータ転送が必要なアプリケーションに役立つ。
通信方式として5Gは「5G New Radio」(5G NR)を採用している。5Gは、4Gも採用している無線アクセス技術である「直交周波数分割多重」(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を使用している。OFDMは、データを複数の搬送波(サブキャリア)に分割して伝送する技術だ。LTE(Long Term Evolution)を含む4Gは、5Gの基となっている。
5Gネットワークには、無線信号を送受信するための基地局が含まれる。5Gの信号は、電灯や建物の屋根などの場所に配置された幾つものスモールセル(小型の基地局)を通じて伝送されることがある。5Gが高速データを伝送するために利用する「ミリ波」と呼ばれる28GHzの周波数帯は天候や物理的な障害からの干渉を受けやすいため、狭い範囲に複数のスモールセルを設置する必要がある。
ミリ波の通信範囲が限定される問題を解決するためのさまざまな手法が研究されている。一つは人口密集地の各地区の周りに複数のノードを配置することだ。ミリ波の広がりづらさを解消するためのもう一つの方法は、「Sub-6」と呼ばれる6GHzより低い周波数帯と組み合わせて使用することだ。
5Gで利用する周波数帯は高周波数帯のミリ波と、低周波数帯または中周波数帯のSub-6に分かれている。一般的にはミリ波が最も高速になるが、Sub-6であってもLTEより速くなると見込める。Sub-6は通信速度がミリ波に劣るが、ミリ波よりも長距離に到達できる。ミリ波は人口密集地域を中心に採用が進み、Sub-6は人口密度の低い地域で広く採用されやすい。
5Gの各周波数帯の通信速度は、基地局との距離や、ネットワークのトラフィック量などの要因に左右される。5Gネットワークは現時点で幅広いユーザーに利用されている。しかし当初ユーザーが期待していたような4Gの完全な代替手段にはなっていない。特定の人口密集地域では高周波数帯が利用可能なため、高速な無線ネットワークが利用できる場合があるが、たいていのエンドユーザーが利用するのは中周波数帯の5Gネットワークだ。たとえミリ波が利用できる場合でも、信号が建物の壁を通過する場合は通信速度が低下するので、ユーザーによっては4Gネットワークと比較してわずかにしか速度の向上効果を感じないだろう。
通信事業者は、主に以下の2種類の5Gサービスを開発し、提供している。
ユーザーは通信事業者が提供するセルラー方式の5Gネットワークを使い、無線通信ができる。
組織が専用の5Gネットワークを利用できるサービスだ。プライベート5Gはセルラーサービスの5Gネットワークと同じように機能するが、ネットワークの所有者がユーザーを制限できる点が異なる。
家庭や企業に対して、有線接続を無線通信によって代替してインターネットアクセスを提供するサービスだ。この方法により、通信事業者は各ユーザーが所有する建物に光ファイバーを敷設する必要がなくなる。