Interview
電力/冷却問題の専門家に聞く――HP、APC
電力/冷却問題の専門家インタビュー2回目は、HPとAPCの担当者。ブレードとラックのメリット・デメリットなどについて聞いた。
IT分野における電力/冷却問題の専門家たちが先日、フロリダ州オーランドで開かれた高密度コンピューティングに関するシンポジウムに集まった。そこで行った専門家とのインタビュー2回目の今回は、HPのクリスチャン・ベラディー技術理事とAPCの冷却製品マネジャー、ケビン・ダンラップ氏にそれぞれブレードとラックのメリット・デメリットや上げ床方式と水冷方式などについて聞いた。
ベラディー氏は、データセンターで水冷(液冷)式サーバの普及に備えて、標準化が必要だと語る。異なるメーカーのサーバを購入したために、配管をやり直さなければならないというのでは困るとし、コストが高くなることを指摘する。
IT分野における電力/冷却問題の専門家たちが先日、フロリダ州オーランドで開かれた高密度コンピューティングに関するシンポジウムに集まった。そこで行った専門家とのインタビュー2回目の今回は、HPのクリスチャン・ベラディー技術理事とAPCの冷却製品マネジャー、ケビン・ダンラップ氏にそれぞれブレードとラックのメリット・デメリットや上げ床方式と水冷方式などについて聞いた。
HP、クリスチャン・ベラディー技術理事
―― HPでは、企業のIT部門が電力と冷却要求を測定するのに役立つサービスを何か提供しているのですか。
ベラディー 当社では正確な電力を算出するための計算機や、想定されるすべての構成の電力を示した表を提供していますが、これらがどこにあるのか知らないユーザーもいるようです。これ以外にもさまざまな方法がHPの各事業部で利用されていますので、われわれはすべてのデータを集約する作業を進めています。また、顧客企業に赴いてサイトの評価を行い、当社のR&Dスタッフがアドバイスするというサービスも提供しています。
―― ブレードサーバは、ラックマウント型サーバよりもエネルギー効率に優れているのですか。
ベラディー 用途によります。エネルギー効率と費用対効果では、どちらが重要でしょうか。一方が他方よりも重要だと決めつけるのは誤りです。でなければ、これほど広範な製品群を提供する理由がありません。
エネルギーコストと取得コストとの比較という視点で見る必要もあります。統合を進めるためにハイエンドのサーバが必要となるケースもあるでしょう。それとは逆に、取得コストがずっと低いという理由でブレードや1Uサーバの方が適しているケースもあります。小規模なサーバ用途には小型サーバでも十分です。すべては顧客のニーズ次第です。
確かに、高密度化というトレンドをリードするのはブレードでしょう。ブレードの普及は、今後の展開を左右すると思われます。
―― 高密度サーバの負荷に対応できないため、上げ床方式は時代遅れになろうとしているのですか。
ベラディー わたしは以前、エリクソンと共同でData Coolというプログラムに参加していました。これは、サーバが高密度化すれば、上げ床では対処できないというわたしの信念に基づくものです。しかし上げ床方式が完全に時代遅れになったわけではありません。湿度を一定水準に保つ効果があります。しかしAPCおよび無停電電源装置メーカーのリーバートで最も成長著しいビジネスは、熱源を冷却する製品です。わたしの当初の考え方が現実になったのです。
―― データセンターで水冷方式が普及するでしょうか。また、そのためには何が必要でしょうか。
ベラディー 標準化が必要だと思います。また、水冷という呼び方には注意が必要です。液冷と呼ぶべきでしょう。どのようなものになるにせよ、標準化組織を通じた統一的な取り組みが必要です。ベストバイでどのメーカーのテレビを買っても、その接続に悩むことはありません。異なるメーカーのサーバを購入したために、配管をやり直さなければならないというのでは困ります。それではコストも非常に高くなるでしょう。
APCの冷却製品マネジャー、ケビン・ダンラップ氏
―― カンファレンスの出席者は、階層システムからシステムのライトサイジングという考え方に移行すべきだと提案しました。これについてはどう思いますか。
ダンラップ 個々の階層の標準を策定する機会は過去にありました。今日の問題は、階層レベルよりも、実現されるビジネス価値に注目した指標の方が有用であるということです。ビジネス、そしてニーズは何かという点に目を向ける必要があるのです。
―― パネルディスカッションの出席者の間から、サーバベンダー各社はエネルギー効率を改善しているが、インフラ冷却装置ベンダーの取り組みが遅れているという指摘がありました。この問題にどう対処するのですか。
ダンラップ 空気を使って熱を除去するという意味では、技術は変化していません。しかしアーキテクチャは変化しました。冷却ポイントを熱負荷発生源に近づけるとともに、容量の適正化も行っています。技術そのものは変化していませんが、アーキテクチャ的な改良で新しい問題に対処しています。
―― ブレードとラックではメンテナンスコストに差がありますか。
ダンラップ ブレードで標準化することによる重要なメリットとしては、メンテナンスコストが14%削減されることがあります。サーバを簡単に入れ替えることができるからです。仮想化もブレードにとって追い風となっています。われわれの仕事は機器をサポートすることであり、“ブレードかそのほかのタイプのサーバか”という見方はしていません。われわれは機器を高密度の熱源としてとらえています。
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