シンプロビジョニングは使える? 評価は真っ二つColumn

アプリケーションにストレージ容量を迅速に提供する機能「シンプロビジョニング」がストレージ管理者の注目を集めているが、実際に試したユーザーすべてがこの機能に納得しているわけではない。

2006年06月16日 09時42分 公開
[TechTarget]

 新しいSANアレイを購入しようとしているストレージ管理者は、一部の製品のシンプロビジョニング(TP)という新機能に興味を引かれるかもしれない。だが、実際に試したユーザーすべてがこの機能に納得しているわけではない。

 シンプロビジョニング(オーバーサブスクリプションとも呼ばれる)は、アプリケーションにストレージ容量を迅速に提供する方法だ。シンプロビジョニング機能は、一部の仮想ストレージアレイで提供されている。ストレージコントローラがアプリケーションにストレージを割り当てるが、その容量は必要に応じて動的に提供される仕組みだ。ストレージの使用率があらかじめ設定されたしきい値に近づくと、アレイはストレージ管理者を介さずに、自動的にボリュームを拡張する。

 シンプロビジョニングを利用することで、ストレージ管理者はストレージのオーバープロビジョニング(過剰供給)という従来の慣行を改めることができる。この慣行は、ボリュームや論理ユニット番号を継続的に拡張する必要性に備えるために広く行われている。

 シンプロビジョニングは一部のユーザーから好評を得ている。オンライン写真ブログサイトのフォトログのCTO(最高技術責任者)、ウォーレン・ハビブ氏は、同社がインフラを再構築して「3PAR InServ」アレイを導入したことで、ストレージ管理業務がほとんどなくなった、と語る。InServアレイを導入する前は、フォトログのファイルサービスは、ストレージを内蔵したスタンドアロンのファイルサーバ120台で提供されていた。「ストレージの必要容量の拡大に即応していくのは不可能だった」とハビブ氏。今では、InServがフォトログのファイルサーバのボリュームを管理しており、容量不足を検知すると、ボリュームを32Gバイトずつ自動的に拡張するようになっている。「システム容量を3カ月間チェックしないで済んでいる」(同氏)

 だが、こうした快適さを味わえなかったユーザーもいる。

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