顧客体験の向上を目指す取り組みは単なるCRMとは異なり、全社的な協力が必要だ。こうした取り組みを成功に導くための7つのポイントを紹介する。
収益を高めるために顧客体験の向上に取り組む企業がますます増えているが、この取り組みには全社的な協力が必要であり、単なるCRMを超えるものだ。Gartnerが最近の調査リポートでそう指摘している。
実際、顧客をターゲティングし、引きつけ、維持することは、CIOの2008年の最優先課題の1つであることが、世界のCIO 1500人に対するGartnerの調査で分かった。だがCIOは、顧客体験の向上を目指す取り組みにほとんど関与していないと、Gartnerのリサーチ担当副社長を務めるエド・トンプソン氏は指摘する。
「関与している例はまったく思い付かない」とトンプソン氏。「CIOは蚊帳の外になっている。一般に、こうした取り組みについての会議の場に、IT部門の代表者はいない。大抵はマーケティング、品質改善、CRM、顧客体験に関する専門家が出席している」
従来、CRMの失敗はIT部門の過度の関与とビジネスサイドの支持の不足が原因とされることが多かった。しかし、顧客体験の向上を目指す取り組みとCRMは同じものではない。CRMプロジェクトは、顧客体験の向上を目指す取り組みに含まれる要素かもしれない。例えば、CRMの取り組みが成功した企業では、顧客体験の向上を目指す取り組みは体系的に行われ、十分な資金が配分されており、顧客情報の一元管理も図られているとトンプソン氏は語る。
「だが、ほとんどの企業は顧客アプローチが非常にバラバラで整合性がない」と同氏。「こうした場合、顧客体験の向上に向けて改善の余地がかなりあり、CRMは役に立ちそうな施策の1つにすぎない。それらの中でのCRMの貢献の割合は、CRMのこれまでの成功度に左右される」
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