ERPプロジェクトを簡素化し、どこをカスタマイズすべきか判断するためのモデルを紹介する。
わたしたちCIOは、ERPプロジェクトについて多くを学んできた。そうした教訓の多くは困難な道のりの末に得たものだ。会社挙げてのプロジェクトに多大な時間を費やした後、CIOはその代償に見合うだけのメリットを見つけ出そうと躍起になる。ほぼどのようなERP(またはCRM、SFA、BPMなど)についても、後になってプロジェクト管理者に、もし違ったやり方でやるとしたらどうしていたかと尋ねた場合、答えは大抵同じだ。
「ソフトウェアをカスタマイズしない!」
この結論にもかかわらず、組織がERP(またはCRM、SFA、BPMなど)選定と導入のプロジェクトに着手するたびに、ERPソフトウェアで自社の事業特有の局面を処理できなければならないという前提が浮上する。
大規模なシステム導入を幾つか手掛け(そして膨大な数のプロジェクトのコンサルティングを担当し)た経験を基に、わたしはビジネス/ITプロジェクト簡素化のためのモデルを編み出した。このモデルは、どこまで標準の機能を受け入れ、どこをカスタマイズするのが理にかなっているかについて、合理的な判断を下す確率を高めるのが狙いだ。ERP導入の場合、このアプローチを使えばプロジェクトにかかる時間は最大で50%、予算は最大40%削減できることが分かっている。
前置きはこれくらいにして、このモデル(ニコライゼン・モデルと命名)を紹介しよう。表の縦軸は市場差別化への貢献度を、横軸は業務のミッションクリティカル度を示している。
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