WebSphere Application Server V7.0は、V6.1より最大2倍高速で、システム管理者と監査者の職掌分離による内部統制対応や管理機能の強化が行われている。
日本アイ・ビー・エムは9月17日、Webアプリケーションサーバ「IBM WebSphere Application Server V7.0」およびその開発環境「IBM Rational Application Developer for WebSphere Software V7.5」(以下、RAD for WebSphere V7.5)日本語版を発表した。
同社理事 ソフトウェア事業 WebSphere事業部長のデイビット・ベイト氏は、「今年はWebSphere Application Server(以下WAS)の10周年に当たる記念すべき年」とし、1998年に登場したWAS V1.1から最新のV7.0までを簡単に振り返った。
では、WAS V7.0では何が変わったのか。同氏が最初に挙げたのが「パフォーマンスの向上」である。WAS V7.0はWAS V6.1 Web Services FEPに対してパフォーマンスを最大2倍に改善したほか、起動時間もWAS V6.1の21秒に対して9秒に短縮したという。また、必要な機能のみをロードし、それ以外の機能は必要時に動的にロードすることでフットプリントを最小限にしている。
ベイト氏はパフォーマンスを重視していると指摘。V7.0以前のバージョンの話ではあるが、IBMの社内ポータル(1日当たり3000万アクセス)やオークションサイトeBay(1日当たり数千万アクセス)、ウィンブルドン選手権サイト(1分当たり100万アクセス)がWASで構築されているとし、WASの処理能力をアピールした。
セキュリティ面では、システム管理者と監査者の職掌分離を機能として提供した。管理者はシステムの構成などは行えるが、その作業の監査記録は閲覧すらできない。監査者は逆に、監査記録を基に監査できる。
また管理機能も強化され、複数の異なるエディションのWASを単一のジョブ・マネージャーで集中管理できる。デプロイメントマネージャーでは、複数のJavaバージョン、複数のWASバージョンを一元管理可能。「これにより、過去の投資を保護できる。すぐにJavaやWASをバージョンアップする必要はなく、古いバージョンもそのまま運用できる手段を提供する」(ベイト氏)
RAD for WebSphere V7.5は、JavaやWebサービス、SOA(サービス指向アーキテクチャ)を対象とした統合開発環境で、WAS 7.0に対応している。EJB 3.0・JPA(Java Persistence API)の変換やモデリング機能、共同デバッグ機能などが搭載されている。
両製品の出荷日は9月27日(ダウンロード)で、各エディションの使用料金(税別)は以下の通り。
製品名 | 価格 |
---|---|
WAS for Developers V7.0 | 11万900円から(1ユーザー単位) |
WAS Express V7.0 | 25万7500円から(100VU時) |
WAS V7.0 | 58万9900円から(100VU時) |
WAS Network Deployment V7.0 | 221万7000円(100VU時) |
RAD for WebSphere V7.5 | 60万6400円から(1ユーザー単位) |
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