富士通と富士通研究所は共同で実施した「電子ペーパーを利用した外来患者案内ソリューション」の実証実験の結果を発表した。
富士通研究所は10月5日、富士通と共同で実施した「電子ペーパーを利用した外来患者案内ソリューション」の実証実験の結果を発表した。このソリューションは、富士通研究所が開発したカラー電子ペーパーと独自の無線システムを搭載した電子カードホルダーを電子カルテと連動させ、外来患者に待ち人数などを配信するというもの。外来患者はICカードの診察券を挿すだけで、受診までの待ち人数や行き先をリアルタイムに確認することができる。
両社は2009年7月より富士通病院で実証実験を開始。「実運用時の省電力性能と運用コストの削減効果」「無線配信性能の評価」「診察までの待ち人数や診察室への呼び込みを患者に通知する配信サービス」などを行い、病院スタッフや患者による配信サービスの評価を調査した。その結果、毎秒10台以上への情報配信が可能で、かつ電子カードホルダーの充電は1週間に一度で済み、従来の大型表示装置を代替することで病院の運用コストを低減できることを確認したという。
また、診察への待ち人数などをきめ細やかに通知することで、患者の待ち時間に対する不安を軽減し、病院内のどこでも待てることにより、待ち時間の有効活用を図れる。同社によると「患者の待ち時間に対する不安を軽減することができる」というアンケート結果も得られたという。
富士通研究所では、病院の運用コスト削減や再来受付装置の代替による患者サービスの向上を追求すると同時に、入院患者や病院スタッフ向けの情報配信ソリューションへの応用検討も進めるとしている。
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