既存ソフトを購入する場合は、ビジネスに合わせてソフトをカスタマイズするためのコスト──もっと厄介な場合は、ソフトに合わせてビジネス手法を変更するためのコストを考慮する必要がある。
前回の記事「BIソフトとCPMソフトの違いとは」では、BI(ビジネスインテリジェンス)とCPMの本質的な違いについて述べるとともに、技術よりもビジネス手法を優先すべきであることを強調した。技術についていえば、「自社で開発するか購入するか」という問題がある。
「自社で開発するか購入するか」というのは、どんなITシステム構築プロジェクトにおいても重要な検討課題である。一般的には、ベンダーがサポートする既製のソフトウェアパッケージを購入する方がTCO(総所有コスト)は低いと考えられている。しかし自社開発よりも購入の方がTCOが低いという従来の常識は、購入したソリューションが自社のビジネスニーズを満たすという前提に立ったものだ。自社の要件に合致しなければ、既製のソフトウェアをカスタマイズするためのコスト──もっと厄介な場合は、ソフトウェアに合わせてビジネス手法を変更するためのコスト──によって、低いはずのTCOに深刻な影響が及ぶ恐れがある。
CPMソリューションを自社開発するか購入するかを検討するに当たっては、自社のビジネス要件と技術要件を評価することが極めて重要だ。だが現実には、ITシステムの購入に関する判断が、技術面とコスト面のみの検討に基づくケースが多く見られる。一般に技術仕様そのものは明確なので、何が得られるのか分かりやすいのだ。
しかしCPMパッケージを評価するのは、それほど簡単ではない。CPMパッケージで何が得られるのかを十分に理解するには、販促用のMicrosoft Office PowerPointスライドだけで満足せず、どんなプロセス、指標、データ定義、データソースがパッケージに実装されているのかを詳細に検討する必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ゼンリンマーケティングソリューションズでは、地図情報によるデータ分析作業を効率化するため、プログラミング不要のデータ分析ツールを導入した。同社はどのような製品を採用し、課題解決につなげていったのだろう。
データ活用におけるさまざまな課題を解決するBIツール。近年は、その枠を超え、さらなるデータ活用を促進するデータ分析プラットフォームへの注目度が高まっている。3社の事例を基に、同製品の魅力と実力に迫る。
データの可視化/分析をサポートするツールとして定評のあるBIツールだが、導入したものの活用できていない企業は意外と多い。その理由を確認するとともに、解決策として注目したい「チャットBI」の機能やメリットを詳しく解説する。
SAP ERPを活用して、事業部門のデータ作成/変更を行っているロクシタンでは、マスターデータ管理の煩雑さに伴う、処理時間の長さが課題となっていた。これを解消し、SAPデータの処理時間を4分の1に短縮した方法とは?
デジタル化が進む中で、企業が競争力を維持するには、柔軟かつ迅速な分析体制を構築し、データドリブンな意思決定を実現することが不可欠だ。本資料では、その分析体制の構築を支援するクラウド型のデータ分析プラットフォームを紹介する。
「人の動き」で見えない価値を見つけ出す 人流データが切り開く都市開発の未来 (2025/5/2)
導入の壁を突破してMicrosoft 365 Copilotを活用する方法 (2025/3/12)
クラウドの利便性とオンプレの制御性を両立、AI環境構築の新たな選択肢とは? (2025/3/6)
データ活用やAIで不良原因も発見 全員参加の現場伴走型で挑むトヨタ車体のDX (2025/2/21)
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...