【導入効果】気付かなかった、サーバ仮想化の意外な導入効果中堅・中小企業のためのIT投資羅針盤【第3回】

仮想化は、サーバ保有台数がそれほど多くない中堅・中小企業においても、活用あるいは導入検討が着実に進んでいる。だがサーバ仮想化の用途はさまざまであり、それに合わせて導入すべき時期も異なってくる。

2010年10月05日 08時00分 公開
[岩上由高,ノークリサーチ]

 本連載は「中堅・中小企業のためのIT投資羅針盤」と題して、毎回特定のIT活用項目をピックアップし、中堅・中小企業がそれらへ取り組む際のポイントを解説している。IT投資では「目的」と「時期」をはっきりさせることが大切だ。「目的」は「何のために」と言い換えられる。これには「自社の本業に寄与するため(by ITの投資)」と「ITを安全かつ効果的に活用するため(for ITの投資)」の2つがある。一方、「時期」とは構築期、発展期、安定期といった情報システムのライフサイクル上のどこにあるかを示すものだ。これらを海図に例えると、「目的」は「方向」、「時期」は「位置」に相当する。この「方向」と「位置」を把握するための道具が羅針盤というわけだ。

 第3回となる今回は「サーバ仮想化」について取り上げる。

中堅・中小企業においても普及の兆し見せるサーバ仮想化

 サーバ仮想化についてまず押さえておきたいのが、中堅・中小企業における普及状況だ。図1のグラフは、年商5億円以上500億円未満の中堅・中小企業に対して、サーバ仮想化の活用状況を尋ねた結果である。

画像 図1 サーバ仮想化への取り組み状況

 2009年と2010年の状況を比較すると分かるように、いずれの年商帯においても「サーバ仮想化を活用または検討中」という回答が大きく伸びていることが分かる。サーバ仮想化というと、「大企業が非常にたくさんのサーバを集約する際に用いるソリューション」と考えがちだが、実際にはサーバ台数がそれほど多くない中堅・中小企業においても活用が進みつつあるわけだ。

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

譁ー逹€繝帙Ρ繧、繝医�繝シ繝代�

製品資料 LRM株式会社

セキュリティ対策が取引獲得の要件に、企業が取り組むべき対策とその実践方法

サイバー攻撃から自社を守るだけでなく、取引を拡大するためにもセキュリティ対策の強化は必須の取り組みだ。その理由を確認しながら、セキュリティ対策の強化で特に重要とされる従業員教育について、必要性や実践法を解説する。

製品資料 オリックス株式会社

人材不足でDXが進まない? 中小企業でもできる“ペーパーレス化”の実現方法

ある調査によるとDXに取り組んでいる中小企業は、2割にも満たないという。中小企業がDXを実現できない理由となっているのが、人材不足だ。しかし、人材不足の中でもDXを目指して取り組めることはある。それがペーパーレス化だ。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

中小企業こそ「モバイルアプリケーション」を活用すべき7つの理由

中小企業は、モバイルアプリケーションを活用することで顧客と密接な関係を構築したり、パートナー企業との関係を維持したりできる。モバイルアプリケーションが役立つ理由を7つ紹介する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

どんな働き方でも困らない「ノートPC」を選ぶポイントとは?

コロナ禍を経て、業務に必要な「ノートPC」の条件は変わった。どのような条件で選ぶことが望ましいのか。選定のポイントを解説する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

中小企業が「NAS」をやめて「SAN」に移るべき好機が分かる7つの兆候

価格の低下で中堅・中小企業にとっても手の届きやすい存在になった「SAN」。「NAS」を使う中堅・中小企業が、SANへ移行する適切なタイミングを把握するために注視すべき「7つの兆候」とは。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。