企業への導入が加速するクラウドだが、いまだ不安視する声も多い。課題はどこにあるのか? パネルディスカッション「動き始めたクラウド−企業の情報システム部門はどう動くべきか?」から考えてみよう。
前回の「アマゾン、セールスフォース、MS……、クラウドキープレーヤー5人がクラウド導入の今を語る」に続き、帳票・BIベンダーのウイングアーク テクノロジーズが11月25日に実施した「ウイングアーク・フォーラム 2010 in 東京」のパネルディスカッション「動き始めたクラウド−企業の情報システム部門はどう動くべきか?」の模様をリポートする。後編では、クラウドコンピューティング(以下、クラウド)に積極的に取り組む“クラウドキープレーヤー”5人が語った今後のクラウド導入における課題についてお伝えする。
木内里美氏 大成ロテック 常勤監査役(2008年まで大成建設の情報システム部門で責任者を勤める。2003年に同社でクラウドを導入。最近はクラウドに関するコンサルティングにも従事)
玉川 憲氏 Amazon Data Services Japan テクニカル エバンジェリスト(Amazon.comが営むeコマース以外の2つのビジネス――eコマース向け物流サービスの運用、データセンター能力の提供――に関する啓蒙活動に従事)
御代茂樹氏 セールスフォース・ドットコム アライアンス事業本部 ISVアライアンス部 ISVアライアンス部 シニアディレクター(プラットフォームであるForce.com上にさまざまなアプリケーションを乗せるアライアンス事業に従事)
井戸文彦氏 マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 クラウドプラットフォーム推進部 エバンジェリスト
石川 亮氏 1stホールディングス 情報システム室 室長(主催者であるウイングアークテクノロジーズとはグループ関係にある。本セッションではユーザー側の視点で参加)
藤村厚夫 アイティメディア 取締役 兼 新規事業担当(本セッションではモデレーターを担当)
藤村 ユーザー企業の皆さんは今、クラウドをどう導入するか、導入後にどうサポートするかについて本格的に検討している状況ではないでしょうか。そこで導入前にもう一度課題を確認しておきたいと思います。まずは木内さんに口火を切っていただきたいのですが、クラウドを導入・推進していくに当たって忘れてはいけない、あるいはまだ解決していない課題にはどのようなものがありますか。
木内 クラウドは何も特別なことではなく、ユーザー企業から見れば1つのアウトソーシングサービスにすぎません。クラウドをアウトソースという概念で見たとき、インソースとアウトソースの切り分けを考える必要があります。何をインソースして何をアウトソースするのか。わたしはこの問題を情報システム部門の責任者になったときに考えていました。
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