ワコム、インフォームドコンセントの質を高める情報共有ツールNEWS

ワコムが液晶ペンタブレットと組み合わせて、シェーマへの手書き入力や診療情報の閲覧などを可能にするソリューションを発表した。

2011年01月14日 09時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 ワコムは1月12日、医療機関におけるコミュニケーションを促進させる3種類のソリューションを発表した。「電子カルテ用シェーマ画像集」「C-Board」「ドクターカンバス・プレミアム with GX700SE」の3つ。いずれも手書き入力に対応しており、同社の液晶ペンタブレット(サインタブレットを除く)と組み合わせることで、コンピュータ上の診断画像や資料に手書きの書き込みが直感的にできる。患者に対する診察の説明や、カンファレンスでの情報共有の促進などを支援する。

photo シェーマ画像に書き込みをしている画面の例

 電子カルテ用シェーマ画像集は、身体の400カ所以上の部位/臓器などを詳細に描いたシェーマデータ集。液晶ペンタブレットにこれらのシェーマを表示させ、患部の場所や状態について手書きで注釈を書き入れながら患者への説明に使ったり、その内容を診察記録として残したりできる。また、電子カルテなどの院内システムにも登録可能で患者情報の一部として管理や閲覧を行える。Windows XP/Windows VistaWindows 7、Mac OS 9以降のシステムに対応する。

photo 描画エリアに表示させた画像に書き込みをしている画面の例

 C-Boardは、カンファレンスや研修医への講義などを行う際に、PCをホワイトボードのように利用できるソリューション。液晶ペンタブレットと組み合わせることで、描画エリアに手書きの図や注釈を書き入れたり、診断画像を表示させてコメントを書き入れたりできる。また、この内容をディスプレーに出力することで、参加者がその内容を同時に見ることができ、情報共有の促進が期待できる。さらに、書き込みを含む表示内容を音声と共に録画する機能も備えている。Windows XP/Windows Vista/Windows 7に対応する。

photo デジタルカメラで撮影した画像に書き込みをしている画面の例

 ドクターカンバス・プレミアム with GX700SEは、患部を撮影するためのリコー製デジタルカメラ「G700SE」とタブレット対応描画/簡易画像管理アプリケーション「ドクターカンバス・プレミアム」で構成される。医師が撮影した画像が自動的にアプリケーションから無線で送信され、液晶ペンタブレットに表示したり、注釈やスケッチなどの診察情報を手書きで書き入れることも可能。同社によると、医師と患者が画像を一緒に見ながらコミュニケーションを取ることで、インフォームドコンセントの質の向上が期待できるという。

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