民生から産業用まで、映像技術に裏打ちされたビデオ会議の集大成「PCS-XGシリーズ」ビデオ会議システム紹介:ソニー

ビデオ会議では、相手の空間にあるものを直接指し示すことが難しい。伝えやすそうで伝えにくい「これは何?」を簡単にできるようにしたソニー製品には、同社が培った映像技術力が発揮されている。

2010年06月16日 08時00分 公開
[井上猛雄]

 先進的かつ独創的な技術をベースに、総合電機メーカーとして数多くのユニークな製品を世に送り出してきたソニー。その実力はビデオ会議システムの分野でも遺憾なく発揮されており、国内メーカーの中ではトップシェアを誇っている。2009年度はこの分野で過去最高となる売り上げを計上し、その勢いは2010年に入っても続いているという。では、なぜソニーがビデオ会議システム市場で強いのか? その理由は、民生用の液晶テレビからデジタルカメラ、産業用ネットワークカメラに至るまで広範にわたる「映像技術の総合力」にあるようだ。

HD化の進展で新たな需要が喚起される

 ソニービジネスソリューション バリュー・クリエイション部門 ソリューションマーケティング部 コミュニケーションプロダクツMK課 統括課長の中村隆昭氏は、ビデオ会議システムの需要の伸びについて「昨今の厳しい経済状況の中でもビデオ会議システムが堅調に伸びているのは、企業にとって経費削減という大きな目的があるから。危機管理面からも、出張せずにコミュニケーションが取れる手段になり得るITツールとして再認識されているが、ここ1年間でビデオ会議システムのハイビジョン(HD)化が進み、会議だけではない新たな需要が創出されている」と指摘する。

画像 「コスト削減効果でビデオ会議システムが売れている」と中村氏は話す

 HD化によって広がってきた用途の代表例として、文教や医療といった分野が挙げられる。今やビデオ会議システムは、大学での遠隔講義や大学間の研究共有手段として普通に使われるようになった。医療現場では、CT画像が鮮明に見えるため、手術の指針を決定する際のコミュニケーションツールにも利用されている。さらに製造業では、海外拠点との会議のみならず、実際の現場における品質管理への活用も始まっている。製造した基板上の電子部品の浮きやはんだ付け状態などを検討する際に、HD映像が利用されるケースも多くなってきた。

画像 「オーディオ・ビジュアルのノウハウを会議システムに生かしている」と武田氏

 特に同社において、新しいマーケットに対する期待感は大きい。製造プロセスの最適化を行うための監視ツールや自動車・家電製品のデザイン共有など、今後新しい利用シーンでソニーならではの映像技術が生かせるからだ。「テレビ会議システムがHD化されることで、高解像度による大画面化はもちろんのこと、色味の再現性、被写界深度の深さ、リアリティーの向上など、われわれがオーディオ・ビジュアル分野で培ってきたノウハウが大いに役立つようになった。このような周辺技術はどの企業にも負けないと自負している」と中村氏は強調する。さらに、同コミュニケーションプロダクツMK課 統括課長の武田有正氏も「自然の状態をありのままに伝えるオーディオ・ビジュアル技術だけでなく、産業用ネットワークカメラのように“見えないものを見えるようにする技術”にもたけている点が強み」とする。

会員登録(無料)が必要です

関連ホワイトペーパー

ビデオ会議 | ソニー | コミュニケーション | 暗号化


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品資料 双日テックイノベーション株式会社

従来の電話の在り方を見直し、働き方の多様化に柔軟に対応する方法とは?

さまざまなWebシステムが使われるようになった今も、電話はやはりビジネスに不可欠なツールである。とはいえ働き方改革やDXを受け、企業における電話の在り方も大きく変わってきた。そこにフィットするソリューションがクラウドPBXだ。

製品資料 オリックス株式会社

DXで成果を挙げるための第一歩、ペーパーレス化のメリットと正しい進め方とは?

日本企業のDX戦略が遅れている要因の1つに、“守りのIT”にリソースを割かれ、“攻めのIT”に着手できていないことがある。この状況を打破するための第一歩として考えたい“ペーパーレス化”のメリットや、正しい進め方を解説する。

製品資料 株式会社スタディスト

「そのマニュアル、本当に見られている?」 活用されるマニュアルのポイント

業務マニュアルは使われて初めてその効果を発揮するが、そもそも見られていないことから、業務課題を一向に解決できないという企業は多い。“活用されるマニュアル”を作成・共有するには、どんなポイントを押さえるべきか。

製品資料 株式会社スタディスト

現場で使われないマニュアルと決別、活用されるために必要なコツとは

マニュアル作成において、90%以上の組織がビジネスソフトを利用しているが、それでは活用されるマニュアルへのハードルは高い。きちんと現場に使われるマニュアルにするために、ノウハウを把握しておきたい。

製品資料 株式会社スタディスト

DXの推進を阻む「移行コスト」を解消し、新規ツールを浸透させるには?

あらゆる業界でDXの取り組みが加速する一方で、成功を実感している企業は1割にも満たないという。最大の障壁となる「移行コスト」を解消し、新規ツールを「誰にでも使える」状態にするための方法を探る。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。