サクサは、京都府下3市1町の約79万世帯を対象とする実証サービスにICカードの発行管理システムを納入。住民自身が医療・健康情報を管理する情報基盤に活用される。
サクサは1月17日、非接触ICカード型の地域共通診察券発行システムの提供開始を発表した。このシステムは、特定非営利活動法人 日本サスティナブル・コミュニティ・センター(以下、SCCJ)を代表とするプロジェクト「地域共通診察券」(仮称:すこやか安心カード)発行による安心、安全な健康医療福祉情報基盤整備事業)の実証サービスで活用される。
実証サービスでは、2011年1月中をめどに京都市や宇治市、城陽市、久御山町の3市1町の約79万世帯を対象とした地域共通診察券を提供する。この実証サービスは、2008年10月から地域住民に無償で提供している個人向け健康情報管理サービス「ポケットカルテ」を基盤として、地域共通診察券発行や健康医療福祉履歴管理、医療圏リソース管理などを統合的に管理する。ポケットカルテは、独立行政法人国立病院機構京都医療センター医療情報部長 北岡有喜博士が考案し、SCCJや京都医療センター他3社が開発した個人向けの健康情報管理サービス。
サービスを利用する地域住民は、地域内の対応医療機関であれば、1枚の地域共通診察券でどこでも利用できる。また、ICカード機能によって、薬手帳や医療費明細書、さまざまな検査結果など、医療機関が提供する医療情報を自分自身で簡単に安全に管理することが可能。
サクサは、これまで非接触ICカードを用いたキャンパスやオフィスおよび病院を対象にICカードソリューションを展開してきた。今回の事業では、共通診察券用ICカードやICカード発行機、医療機関用ICカードリーダ/ライタなどで構成される共通診察券発行システムを納入した。
サクサによると、この実証サービスでは「地域医療に関する医療従事者や医療機器、設備などの医療資源を1つの仮想巨大医療機関と見なして有効活用することで、質の高い安心、安全な地域医療提供体制を確立するための情報基盤整備を目的としている」という。同社は、他の地域での展開を視野に入れ、今後5年間で地域共通診察券の目標発行枚数を50万枚としている。
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