MicrosoftはWindows AzureプラットフォームをWindows Serverの将来のバージョンと統合することで、Azureを使用するよう顧客を誘導することになるとアナリストはみている。
米Microsoftの精力的なクラウド事業展開は、いずれITベンダーからのWindows Serverへの多大な投資を誘引することになる。目下、同社のクラウドプラットフォームであるAzureとWindowsを統合するというもくろみは、Microsoft自体のリーダーシップをも揺るがしている。
Microsoftは2011年1月、サーバ&ツール部門担当社長で古参のボブ・マグリア氏が、この夏に同社を退職することを明らかにした。同社CEOのスティーブ・バルマー氏は社員に宛てたメールの中で、「あらゆるビジネスはさまざまな時代を通過する。それらの時代を通じてかじ取りをするには、これまでとは違う新しい手腕が必要だ」と記している。また、後継者(※)はMicrosoftサーバ製品を「クラウドコンピューティングの時代に前進させる」と続けている。
※ボブ・マグリア氏の後任は、Bingの立ち上げや米Yahoo!との検索エンジン統合を手掛けたサトヤ・ナデラ氏に決まった。
Microsoftパートナーでもあるニューヨークのあるインテグレーターは、今回の動きは「保守派の下手な逃避か健全な離脱か、その両方だ」と話す。
しかし、マグリア氏はMicrosoftのさまざまな変革に関わってきた。1988年の入社以来、Microsoft一筋に、Windows NTからモバイルデバイス、そして最近ではクラウドサービスへと続くMicrosoftテクノロジーの進化と共に歩んできた。
マグリア氏の離脱についてもWindows Server戦略についてもMicrosoftから他にコメントは出されておらず、幹部の交代がWindows Serverの今後に影響を与えるとすればどのような影響になるかは皆目不明だ。Microsoftは引き続きクラウドコンピューティング事業を積極的に推し進めていくと思われる。しかし残念なことに、クラウドこそが人々の不安の種である。
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