富士通が、複数の医療機関が保持する医療情報をインターネット経由で共有するネットワークサービスを販売。富士通のデータセンターを中継に各医療機関の電子カルテシステムを連携させる。
富士通は5月10日、SaaS(Software as a Service)の地域医療ネットワークサービス「HumanBridge」を販売開始した。同社は販売目標として、2012年3月末までに累計300医療機関への導入を掲げている。
HumanBridgeは、地域の中核病院や診療所、介護施設など複数の医療機関が個別に保持する患者情報(診療情報、検査結果、医用画像、リポート情報など)をネットワーク経由で医療機関が参照・確認できるサービス。各医療機関にゲートウェイを設置し、富士通のデータセンター(中継センター)とリアルタイムに患者情報を連携する方式を採用している。
医療機関は、地域医療ネットワークシステムを新たに構築・保有する必要がなく、インターネット接続できるPC端末と現在利用している電子カルテシステムを用いて、短期間でサービスの利用を開始することが可能。また、HL7やDICOMなどの医療情報交換のための標準規格、およびSS-MIX標準化ストレージの技術を採用しているため、各医療機関が異なるベンダーの電子カルテシステムを利用していても、シームレスに情報を共有できる。
さらに、患者は地域のどの医療機関で診察を受けても診療情報が共有されるため、診療所から中核病院への患者紹介や、病院間での入院患者の移動などをスムーズに行うこともできる。
また同社では、このサービスを全国民の健康情報全般を統合する「PHR(Personal Healthcare Record)」、生活情報全般を統合する「PLR(Personal Life Record)」を実現するためのクラウド型のヘルスケアソリューションの第一弾として位置付けているという。
HumanBridgeの利用料金は月額10万円から(富士通のデータセンターを利用する場合、ハードウェアおよびソフトウェアを含む)。また、各医療機関の電子カルテシステムへの接続については、ゲートウェイの導入が別途必要となる。
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