川崎重工業 航空宇宙カンパニーが「次世代設計部品表統合システム」構築に着手。メインフレームからIAサーバでの一元管理による効率化を目指す。
富士通は2011年5月9日、川崎重工業 航空宇宙カンパニーが「次世代設計部品表統合システム」構築に着手したと発表した。新システムでは富士通のPDM製品「PLEMIA M3」が採用されている。
航空機の部品点数は100万点以上あり、かつ、30年以上の長期にわたり号機ごとに部品情報を追跡・管理する必要がある。
同社では従来、機種ごとに異なる情報管理システムを採用してきたため、部品設計者はそれぞれのシステムへの図面登録を個別に学習するコストが掛かっていた。また、登録自体も重複して行う必要があった。
今回の次世代設計部品表統合システムでは、こうした設計者の作業負担を軽減し、システム運用コスト低減を目指すものだ。
同システムでは航空機開発特有の2つの部品管理方式に対応している。1つが、構成情報の変更履歴を号機番号とひも付けて管理する「構造有効期限方式」。ある部品構成を採用する機体がどれかを追跡する際に有効とされる。もう1つが、最新の部品構成情報を部品の品番(Revision)とひも付けて管理する「REV有効期限方式」。設計変更時、部品の品番のRevisionから適用機を特定する際に有効とされる。いずれも、号機ごとの保守状況やカスタム状況を長期にわたり追跡する必要がある航空機ならではの要件だ。
このシステムリニューアルを担当する富士通および富士通長野システムエンジニアリングは、上述のような航空機開発特有の要件に対応するため、セキュリティ対策やデータ転送の高速化を含む約150の機能を追加開発し、2013年1月までに順次、既存データを移行する予定だとしている。
なお、システムはメインフレームではなく富士通の基幹システム向けのマルチコアPCサーバ「PRIMEQUEST(プライムクェスト)」(Intel Xeonプロセッサ)上で運用する予定となっている。
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