コーポ―レートガバナンスの強化は容易ではない。企業ごとにさまざまな要因があり、それに伴って対策も変わる。本稿ではこれまでの連載を参照しながら企業の統制力を強化するために考えるべき具体的な方策を紹介する。
これまでの2回の記事「調査報告書で読み解くオリンパス失敗の本質」「大王製紙で考える『創業家』とガバナンス体制」を通して、自社におけるコーポレートガバナンスを有効に機能させるための障害が多くの局面で見ることができることがご理解いただけたと思う。特に、自社でもガバナンスの体制を構築しているにもかかわらず、その運用が形式的であるか否かと問われれば、頭を抱えてしまう場合も多いのではないか。
実際にコーポレートガバナンスの有効性を高めるための方策をどのように考えるべきなのか、もう一歩踏み込んだ議論をしてみよう。
組織の枠組みを考えた際に、経営者をどのようにモニタリングするのかは非常に難しい課題である。特に内部統制として経営者に対するモニタリングの議論があるが、内部統制は経営者が構築するものであることを鑑みても、経営者に対する牽制機能やモニタリングを有効に機能させるのは、大変難しい問題であることが分かる。
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