多くの面で対照的なMicrosoftとApple。近年は話題性でAppleに後れを取っているが、それでもMicrosoftは巨大な影響力を持っている。YammerやSurfaceはMicrosoftに何をもたらすのか?
米Microsoftが何か行動を起こすと、その思惑には必ずさまざまな臆測が飛び交う。最も新しいところでは、同社のタブレット端末「Surface」とYammer買収にまつわる臆測だ。Microsoftは、クラウド(Azure)や仮想化(Hyper-V)など多くの分野では「後手」に回ってきた。Yammerの買収により、Microsoftはエンタープライズソーシャルネットワークの分野では「先駆者」になろうとしているのだろうか? Yammerをスタンドアロンのまま提供するだろうか? あるいは、非常に使いやすいと評判のYammerのコラボレーションプラットフォームに手を加えてOfficeに統合するのだろうか?(関連記事:MicrosoftのYammer買収は何を意味するのか)
MicrosoftがSurfaceでハードウェア分野に参入したことは何を意味するのだろうか。iPadに有利に対抗できるように、Microsoftに非協力的なOEMパートナーに圧力をかけるためだろうか? はたまた、長きにわたるMicrosoftとAppleの戦いにおける新しい攻撃にすぎないのだろうか? 個人的には後者が正解だと思うが、Microsoftが望んでいるのはタブレット市場におけるAppleのシェアというよりも(もちろんシェアも狙っているが)、本命はApple製品に備わる完成されたある資質、つまり「クール」な要素だ。
しかし、必ずしもMicrosoftがAppleを追いかけていたわけではない。Microsoftは、かつては(ほぼ間違いなく現在でも)注目の的であり、まねされる側の会社だった。同社のOSを中心に、ソフトウェアとハードウェアのエコシステムが形成されてきたことを忘れてはならない。新しいOSの発表に伴う狂騒の渦は定例行事の1つだった。TechEdや Microsoft Management Summitなどのイベントでは、会場に渦巻く熱狂的な空気にいともたやすく飲み込まれたものだ。まるで伝道者の意を受けるがごとく、参加者が「YES!」と叫んでいたことを覚えている。
Server Coreなどに関する重要なセッションの後には、参加者同士がハイタッチをする光景も見られた。記者は、あらゆる手を尽くして新しいOSの機能を真っ先にスクープしようと躍起になっていた。トップ自らが旗振り役をしていたころのあの盛り上がりぶりが見られなくなり寂しい。そんな場面を見たことがない読者は、2000年のMicrosoft創立25周年イベントで、開発者を熱狂させたスティーブ・バルマー氏のこの映像を見てほしい。そしてこれを12年後(2012年)のSurfaceを発表したときのバルマー氏と比べてみよう。興奮を巻き起こすという意味では、すっかり勢いがなくなっていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
システム開発会社では、新規顧客との接点を作るためにテレアポ代行などのアプローチを採用するケースも多いが、案件の質に悩むことも少なくない。この問題を解消する商談マッチングサービスの活用術を、事例を基に解説する。
クラウドへの投資を最適化することは、企業にとって重要な課題の1つだ。課題解決にはクラウドのコストと利用状況の可視化が不可欠だが、多くの企業でそれがかなえられていない。そこで、AWSのコストを最適化する方法を紹介する。
マルチクラウド環境を活用していく上で課題となるのが、各クラウドに提供される標準ツールの学習コストやクラウドを跨いでデータをつなぐ場合にかかる時間だ。大日本印刷の取り組みから、この課題の解決方法に迫る。
中小・スタートアップ企業の中には、新規案件の獲得に課題を抱えている企業も多い。本資料では案件獲得の代表的な3つの手法を紹介するとともに、それぞれのメリット/デメリットや自社に適した方法を選ぶためのヒントを解説する。
ECサイトへの「3Dセキュア2.0」の導入が義務化され、多くの企業が対応を進めているが、対策を間違えると売り上げの低下を招いてしまう可能性がある。不正利用を抑止しつつ、売り上げを守るにはどうしたらよいだろうか。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...