【市場動向】一般化しつつあるシェアードサービスセンター、次の課題は「標準化」アビームコンサルティングが調査

大企業中心にシェアードサービスセンターの設立が一般化しつつある。次の課題はコスト削減や業務効率化などの当初の目的の達成だ。アビームコンサルティングでは、「プロセスの標準化」が重要と訴える。

2012年05月28日 09時00分 公開
[垣内郁栄,TechTargetジャパン]
画像 アビームコンサルティングの経営戦略研究センター ディレクターの木村公昭氏

 社内のプロセスを標準化し、業務を統合するERPの発想を拡大していくと、個社だけではなくグループ全体で業務プロセスを標準化し、1カ所でまとめて処理する「シェアードサービスセンター」の考えに行き着く。シェアードサービスセンターは、バックオフィス業務の究極の統合であり、高い効率化やコスト削減を実現できる。

 その考えに基づき、多くの日本企業がシェアードサービスセンターの役割を担う子会社を設立してきた。日本企業のシェアードサービスセンター利用について調査をしたアビームコンサルティングの経営戦略研究センター ディレクターの木村公昭氏は、「大企業を中心にシェアードサービスセンターは既に一般化している」と話す。本稿ではアビームの調査結果を紹介し、日本企業のシェアードサービスセンター利用の課題と解決を探る。

目標は「コスト削減」「業務品質向上」

 アビームは連結売上高1000億円以上、または従業員数2000人以上の東証一部上場企業を中心に2011年にアンケート調査を行った。回答した68社のうち、52社(76%)がシェアードサービスセンターを導入していると答えた。この割合は2005年の前回調査と比べて5ポイント増加した。

画像 シェアードサービスセンターの導入状況(n=68)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

生成AIを業務で使わないマーケターはもはや3割以下 御社はどうする?
HubSpot Japanが日本で実施した調査によると、日本のマーケターの8割以上が従来のマーケ...

news168.jpg

新富裕層の攻略法 「インカムリッチ」の財布のひもを緩めるマーケティングとは?
パワーカップルの出現などでこれまでとは異なる富裕層が生まれつつあります。今回の無料e...

news166.jpg

ブラックフライデーのオンラインショッピング 日本で売り上げが大幅に増加した製品カテゴリーは?
Criteoは、日本国内のブラックフライデーのオンラインショッピングに関する分析結果を発...