vCenterでは限界も? 物理リソース管理に消極的なVMware1つの窓口で管理することの理想と現実

多種類の管理ツールの存在は、多くのIT管理者にとって苦労の種になっている。VMware vCenterは、物理リソースの管理も行えるよう拡張されるべきなのだろうか。

2012年06月22日 09時00分 公開
[Alex Barrett,TechTarget]

 サーバ仮想化の進展に伴い、米VMwareの「VMware vCenter」(以下、vCenter)は多くのITマネジャーの世界の中心になりつつある。この人気の高い管理ツールは、物理リソースの管理も行えるよう拡張されるべきなのだろうか。

 vCenterは既に、多くの点で仮想リソースと物理リソースの両方を管理できる。同製品は、システムの可用性とパフォーマンスに関する情報を提供するだけでなく、資産、セキュリティ、コンプライアンス、バックアップなどの情報を提供する重要なソースでもある。このため、インフラ管理ツールプロバイダーの中には、vCenterを顧客企業の環境の最大公約数と考え、自社製品とvCenterを連係した企業もある。

 平均的な大企業では約60%のアプリケーションが仮想化され、それ以外のアプリケーションは物理ハードウェア上で動作している。企業が今後全てのアプリケーションを仮想化する可能性は低いが、「ITマネジャーは管理アプリケーションをさらに合理化したいと考えている」と指摘するのは、米Egeneraのマーケティング担当副社長のジョン・ハンフリーズ氏だ。同社はインフラプロビジョニング用ソフトウェア「PAN Manager」を開発した企業だ。

 極めて多種類の管理ツールが存在することが、多くのデータセンター管理者にとって苦労の種になっているのが現状だ。仮想化分析企業の米Virtualization Practiceのアナリスト、バーンド・ハーゾッグ氏は「データセンター管理者らによると『標準的な企業では150種類の管理ツールを使用しているが、そのうち149種類は使いたくないと考えている』ということだ」と話す。

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