32ビットARMプロセッサ対応のWindows 8であるWindows RT。リリースされて間もない現在、早くも64ビットARMプロセッサ対応版が登場するとのうわさが流れている。MicrosoftとARMの狙いは何なのか。
英ARMは2012年10月、米国カリフォルニア州サンタクララ市で開催した「ARM TechCon 2012」で、同社初の64ビットARMプロセッサ「Cortex-A57」と「Cortex-A53」を発表した。前者はサーバ向け、後者はモバイル端末向けのプロセッサだ。情報サイトの米PC Worldはそのリポート記事において、「ARMとMicrosoftが、新たな64ビットARMプロセッサを使って、WindowsRTを64ビットアーキテクチャに移植すべく協力している」と報じた。この情報を明かしたARMは詳細についての明言を避け、Microsoftもコメントを控えているという。
TechTargetが両社に直接問い合わせたところ、ARMの広報担当者は、「ARMはMicrosoftを含めた全パートナーの製品が次世代のテクノロジに対応できるよう取り組んでいる。だが、パートナーの具体的な製品ロードマップや戦略まで話すことはない」と回答。Microsoftの広報担当者からは「うわさや臆測に対するコメントはしない」とおなじみの回答があった。
こうなるとWindows RTを搭載しているタブレット端末「Surface」への展開が気になるところだ。だがタブレットにおける64ビットプロセッサのメリットは、割り当て可能なメモリが増えることぐらいしかない。例えば32ビットプロセッサではメモリを4Gバイトしか使えないが、64ビットなら理論上は16E(エクサ)バイトまで使える。しかし、デスクトップPCのような負荷の高い作業にタブレットが使われることは考えられないため、使用できるメモリ容量はさほど大きなメリットにはならないはずだ。
“タブレットにおける64ビットプロセッサのメリット”をはじめ、両者の協業には意図を測りかねる部分が多い。この点について、TechConに出席した米Tirias Researchのジム・マックレガー氏は、「もはやクライアント端末はテクノロジのけん引役ではない。64ビット版ARMプロセッサも、モバイル端末向けではなく、サーバ向けであるCortex-A57が中心であり、開発もそちらが優先されるのでは」と予想する。
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