Windows 7へのXPアプリケーション移行の落とし穴XPユーザーに贈る、Windows 7移行の注意点(前編)

Windows XPからWindows 7への移行には直接のアップグレードパスが提供されていない。移行作業をスムーズに進めるためには幾つかの注意点を知っておく必要がある。前編ではアプリケーション移行のポイントを紹介する。

2012年12月27日 08時00分 公開
[Serdar Yegulalp,TechTarget]

OS市場で、いまだに25%のシェアを占めるWindows XP

 2001年、WindowsXPがリリースされた当時は、これほどまでに多くのユーザーに愛されるOSになるとは、Microsoftの人間でも誰1人として予想していなかった。デビューから12年が過ぎようとしている今も、Windows XPは依然としてOS市場で約25%のシェアを占めている。

 もちろん市場をリードしているのは50%以上のシェアを誇るWindows 7だが、いまだに熱心なWindows XP支持者がおり、その市場シェアは1カ月に約1%のペースでしか減少していない。だが2014年4月のサポート期間終了が近づくにつれて、今後、非常に多くのユーザーがWindows XPからWindows 7への移行に取り組むことになるだろう。

 ただ、Windows XPからWindows 7への移行は、単一のステップで済む作業ではない。これにはさまざまな理由があるが、その大半は2つのOSのアーキテクチャの違いによるものだ。また、MicrosoftはユーザープロファイルとデータをWindows XP環境からWindows 7環境に移行するための方法を幾つか用意しているが、直接のアップグレードパスは提供していない。そのため、アプリケーションのサポートなどに関する疑問が残ったままのユーザーは多い。本稿ではWindows XPからWindows 7への移行に伴う幾つかの問題への対処法を紹介する。

アプリケーションの移行は、16ビット版アプリケーションの互換性に注意

 Windows 7への移行に当たって最初に直面する現実は、前述のようにWindows XPからWindows 7に簡単に移行できるアップグレードパスがないことだ。これまでMicrosoftは良くも悪くも新世代OSの開発に全力を注いできた。アップグレードパスも完全に整備されていると思っていた人もいるかもしれないが、残念ながらそうではない。

 Windows 7への移行をよりスムーズに行うために、「Windows XPからいったんWindows Vistaにアップグレードした上で、Windows 7に移行する」方法を勧める向きもある。実際にそれを試した一部始終を報告しているサイトもあるが、この方法はWindows VistaとWindows 7、それぞれのインストールメディアが必要となるなど、その手間から考えて効率的な解決策とはいえない。それよりもアプリケーションやデータ、システムの互換性などについて考えるべきだ。

 まずアプリケーションの移行については、Windows 7への直接のアップグレードパスがない以上、全て再インストールする必要がある。Windows XPで動作するアプリケーションの大半はWindows 7でも正しく動作するが、幾つかの例外がある。その代表が16ビット版のアプリケーションだ。

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

髫エ�ス�ス�ー鬨セ�ケ�つ€驛「譎擾スク蜴・�。驛「�ァ�ス�、驛「譎冗樟�ス�ス驛「譎「�ス�シ驛「譏懶スサ�」�ス�ス

製品資料 SB C&S株式会社

マルチテナント型SaaS開発者向け:ID・アカウント管理の重要性と構築のポイント

マルチテナント型SaaSの開発・運用に当たっては、ID・アカウント管理を適切に設計・実装していくことが不可欠だ。その理由を確認しながら、ID・アカウント管理で求められる要件や構築のポイントを解説する。

製品資料 日立ヴァンタラ株式会社

データの所在を問わずにアクセス・統合・管理、次世代ファイルストレージの実力

データドリブン経営に不可欠なファイルストレージだが、近年はアクセス集中によるパフォーマンス低下、データ増による容量逼迫、データ保護体制の不備など、多くの課題が指摘されている。これらを一掃する、次世代のストレージとは?

製品資料 株式会社インターコム

働き方の変化にも対応、IT資産管理をクラウド化するメリットとは?

リモートワークなどの働き方の変化は多様な影響をもたらしており、中でも注意が必要な領域がIT資産管理ツールだ。リモートワークの増加、デバイスの多様化などに対応し、情報漏えいを防ぐにはどのようなツールを選べばよいのか。

製品資料 Splunk Services Japan合同会社

ルール検知+AIで進める、段階的な内部脅威対策とは?

ランサムウェアへの対策が進む一方で、内部脅威への備えは後回しになりがちだ。内部脅威は、深刻な被害をもたらすだけでなく、企業の信頼を損なう可能性もある。どのような対策が有効なのか、本資料で詳しく解説する。

事例 横河レンタ・リース株式会社

学研プロダクツサポートに学ぶ、PC運用管理をさらに効率化する秘訣

学研グループのシェアードサービスを手掛ける学研プロダクツサポートでは、グループ全体のPC約2700台をレンタルサービスに移行し、PC運用管理の効率化を実現した。同社が同サービスを選定した理由や、導入効果などを紹介する。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...