x86 Sunユーザー、特にSolarisを利用するユーザーは「Oracleからあまりサポートを受けていない」と疎外感を抱いているようだ。
米Oracleの上層部たちは、1Uや2Uラックサーバが中心となる「コモディティx86サーバ」の市場など気に掛けていない、と明言している。利益率の低さがその理由だ。
「コモディティのx86のビジネスがゼロになっても、私は気にしない」と、Oracleのラリー・エリソンCEOは、2013年の決算発表で言い放った。「それらを売っても利益がほとんど出ない」
それに代えて、2010年にSun Microsystemsを買収したOracleは、ExadataやExalogic、Exalyticsなどいわゆる「エンジニアド・システム」に力を入れている。これらの製品は、x86サーバ技術を組み込んでいるが、数千ドルや数万ドルの金額ではなく、数百万ドルから数千万ドルの高価格帯で販売されている。
とはいえ、Oracleはx86技術の開発をやめるつもりはないようだ。大規模で高価なエンジニアド・システムは、x86技術の上に構築されているからである。しかし開発自体は、旧来のSun信奉者たちを満足させるものではない。彼らは、Oracleが自分たちから遠ざかろうとしていると感じているのだ。
元Sunの顧客、ビル・ブラッドフォード氏は、自分たちが干されているように思えると話す。ブラッドフォード氏は米エネルギー会社の上級システム管理者だ。そこでx86技術を利用しているが、もっと重要なことは、同氏がSunシステム管理者のための支援サイトである「sunhelp.org」の創設者であり、現在も同サイトを運営していることだ。
「われわれは今もSunのx86マシンを数台利用している。だが、過去2、3年以内に購入したものは1台もない。現在稼働するマシンは、いずれもRed Hat Enterprise Linuxを実行している」と同氏は説明する。「Solaris on x86は、われわれのターゲットプラットフォームではなかったので、OracleがSunを買収した後、われわれはSolarisとSPARCからの移行を加速させた」
ブラッドフォード氏はさらに、Sun買収前後のOracleの態度について、愛好家や開発者、システム管理者、SOHOのコミュニティーがSunに寄せていた「信用を裏切り、敵意を抱かせた」と振り返る。
SunのSOHOコミュニティーでは、安価なx86コモディティサーバに対するOracleの消極的な姿勢を見て、新しい顧客がOracleハードウェアへ向かう道を閉ざすとの疑問の声が上がっているという。
「Oracleの戦略は、われわれがSolaris x86を合法的に利用したり、パッチを適用したりできないようした」と同氏。「OSの熱狂的なサポーターたちが、それを利用できないというのは、何かおかしい」
専門職・企業向けにデジタル署名を発行するカナダの非営利団体、Notariusのシステム管理者だったデビッド・ロビラード氏も同じように語る。同氏のチームは、さまざまなUNIXおよびLinuxマシンを稼働させていたが、そのうちの200台はx86でFreeBSD、Red Hat、CentOS、Ubuntu、AIX、そしてSolarisを実行していた。もし可能であれば、これらを単一のプラットフォームに統一したかった。
ロビラード氏は1998年からSunのコミュニティーに関わっていたので、Sun x86を提案した。その理由として、自己修復機能、Solaris ZFS、そしてネットワーキング機能を挙げたが、ちょっとした障害が待ち受けていた。
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